第四十七話 「Инородное вещество(異物)」
「Уваааааааа!!
(う、うわああああああっ)」
「Заффа!?
(ザファーッ!?)」
"ガタンッ!!"
「――――」
ドアの前に立ったザファーが大声を上げたのを見て
アントンは椅子から勢いよく立ち上がると、
ホルスターから拳銃を取り出し
テーブルの上に両肘をつき、その拳銃を
空いたドアの方に向かって構える!
「Эй,
(ッ――――
"ビュオオオオオオオオ―――――"
「・・・・」
「・・・・」
「(・・・・)」
"ガタンッ!!"
「!!」
「Ах ах,
(あ、ああ....)」
「(――――――)」
"カッ カッ カッ カッ―――――!!
「・・・・」
「Заффа!?
(ザファーッ!?)」
「Ах, ах а, снаружи
человек,
(あ、あ.... そ、外に、"人"...が...)」
風によってドアが勢いよく閉まり
ドアの前に倒れているザファーの側まで
レベデワが駆け寄って行く!
「(・・・・)」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
"ビュオオオオオオオオオ―――――"
「Никто я не вижу,
(誰も、いねえみてえだが...っ)」
"チャッ!
雪が入り込んできているドアの前に立つと、
アントンは外の吹雪を見渡しながら
自分が手にしていた拳銃をホルスターに
勢いよく突っ込む
「Нет нет эй вдруг
передо мной, что-то
пересекается,
(い、いや、き、急に、僕の前を....
何かが、横切ってって....)」
「смотрю!
(見ろ――――!)」
「??」
「Джучи,
(ジュチ・・・・)」
"ビュオオオオオオオオ――――ッ
「Это,
(これは・・・・)」
ドアの外、地面の上に座り込んだジュチが
しゃがみ込みながら雪の上に落ちていた
何かを手にしているのを見て、アントンは
その、細長い"何か"に目を向ける
「разве это не волосы?
А вон тот?
(・・・"毛"じゃねえか? ソイツは?)」
「волосы,
(毛・・・・)」
「Он похож на тот что
был найден в хижине,
(小屋の中に落ちていた物と似てるな・・・)」
"バサッ!!
「!?」
「Эй что это, разве это
не снег?
(ッ―――― 、 な、何だ、雪じゃねえか)」
「Людям здесь негде
спрятаться. Я не
думаю что кто-то был
в этом месте,
(・・・・辺りには、人が隠れる様な場所は無い。
この場所に、誰かいたとは思えないが....)」
「Да, что-то находится
перед этой дверью,
(た、確かに、何かが、このドアの前を・・・)」
「・・・・」
「Русский мужчина,
(ロシアマン・・・)」
「Э, что теперь?
(――――え、 今、何て?)」
「Нет нет русский
человек, Русский
человек, Я только что
говорил с тобой,
(い、いや、ロシアマン....
"ロシアマン"だよっ...
さっき話してた・・・)」
「Что-то подобное
существует?
(・・・・そんな事があるか)」
"グシャッ!"
アントンの言葉を聞いて、ジュチは手に握っていた
大量の"毛"を握りつぶす
「эти волосы, Разве это
не человеческие
волосы?
(そ、その毛はっ・・・・
人間の毛じゃねえだろうっ?)」
「вероятно,
(・・・・おそらくな)」
"ヒュゥゥウウウウウウウウ.......
雪の中、ジュチが手を開き握り潰した
大量の毛に目を向けると、その毛は何か
青みがかった灰色の様な色をしている
「Кроме того может быть
это собачья шерсть
или что-то в этом
роде, Нет нет я
никогда не слышал о
собаке с таким
цветом шерсти,
(も、もしかしたら、犬の毛とか
何かかも知れねえがっ・・・
い、いや、犬にしたって、そんな毛の色してる
犬なんて聞いた事ねえぞっ....)」
「ы оставил эти волосы
здесь русский человек
это то что ты имеешь
в виду?
(....お前は、この毛を
ここに残して行ったのが、
"ロシアマン"。
....そう言いたいのか?)」
「Эй,
(・・・・っ)」
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