第二十八話 「спринт(疾走)」
"フオオオオオオオオォォォォ――――!
「ウッヒョァァアアアアアッ――――!
ソウカイッ! コイツゥア
"ソウカイ"ダゼェェェエエエエッ!?」
「(・・・何て、気持ちがいいんだ――――)」
"フオオオオオオオオオオンッ―――――
「ミロヨッ!? ――――ゴウナッ!?
ウイテルッ!? "ウイテ"ッ!
ヤガルズゥェェエエエエエエッッ――――!?」
「(・・・・!)」
河野、そして、スサケフスキは古い施設の中で
突然動き出したバイクの様な乗り物に跨ると
そのまま空いた部屋の壁から飛び出し
一面雪の銀世界へと飛び出して行く―――――
「(何て、気持ちが、"いい"んだ――――)」
"浮かんでいる"
"スォォォオオオオオオオオオオ―――――ッ
「(・・・・!)」
「(操作自体は普通のバイクか何かと
そこまで変わらない感じだな・・・・)」
"フォンッ!"
"フォォォオオオオオンッ!"
雪の上を走り抜けて行く
"乗り物"のスロットルを回すと、
その"乗り物"は河野の手の動きに応える様に
静かなエンジン音を上げ、雪の中で
スピードを上げて行く....
「(だが....!)」
"浮かんでいる"
"フゥゥゥゥゥゥウウウウウウ――――ッ
「ス、スゲェゼッ!?
――――コイツハヨゥッ!?
ヨォッ!? グォウナッ!?」
「(・・・何なんだ、"コイツ"は―――....!)」
何がどうなっているかは分からないが
"スウォォォォオオオオオオオオンッ―――――
「(・・・・!)」
確かに、今、この乗り物は
雪の積もる地面の上を"空中"に
浮かんでいる―――――!
「――――ロシアッ!?
――――ロシアッダゼッ!?
ゴウナスワンヨォォォオオオオッ!?」
「(ロシア・・・)」
フオオオオオォォォォォンッ――――――
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