王女襲来
第25話 対決!ミルキィvsリアンナ
どーして、こーなったー?
ココは騎士科鍛錬場。
半分は近衛騎士団鍛錬場も兼ねているから、現役騎士さん達が鍛錬してる場所。
リアンナ王女が、騎士科編入だからしょーがない、って話わからんでもないけどー。
で、ココで何してるかって?
当の王女殿下と模擬戦!
「学院最強と言われる貴女と、是非手合わせてみたいのです」
錬金術師見習いに決闘申込?
そう言って逃げた私に
最初は反対していたクラリスも、全ての回復治療を
連れて来られたのが『特殊鍛錬場』。
ココは場外が回復フィールドになってて、場から出たら多少回復出来るし、致死性の攻撃となったら勝手に場外へ転移させる魔法障壁に囲まれた場所となってる。
木剣とかじゃなく真剣等を使っての鍛錬で使われる場所なんだってー。
確かにリアンナ王女も、最初は木剣での鍛錬をって言ってたんだけどね。
「私は戦士じゃないから、『刈取の大鎌』装備のハンデ位貰えますよねー」
錬金術師装備で威力3倍。
私の無双の絶対条件的に、流石に騎士科の方々も受け取ってくれた訳だ。
でも、お陰で『王者の剣』装備の剣聖と真剣勝負する事になっちゃったけどねー。
シュシュシュ?シュシュー!
「そこで見てて。飛んじゃったら一方的でしょ」
『剣聖』の
「有り得ない絵面だよね」
騎士団鍛錬場に対峙する2人の童女。
知らない人が見たら、何の冗談かと思うよ、ジオ。
そう。
ジオやウィルバルト、トーマスにマリク、ギレンって特Aクラスのクラスメイトも見守ってる。
そして王太子アロン殿下、第2王子アライズ殿下も。
ギャラリー多いから手の内誤魔化したいんだけどねー。『王者の剣』装備の剣聖相手に手抜きは厳しそう。
「錬金術師として戦うんですからー」
しれっと私はポーションを幾つか飲む。
実は只の水だけどー。
これで、
「では、始め!」
「はっ!」
大剣構え乍ら突進してくるリアンナ王女。
最初から渾身の一撃?
コッチの実力を測る訳ね?いいよ、受けて立つ!
私は敢えて鎌の柄で受けて、王女の剣を弾き飛ばす。
おおーっ!
ギャラリーの感嘆!
大人顔負け?ってか、『剣聖』の加護ってこんなにも威力あるの?
しかーし!
大魔王の娘のフルパワー!特とご覧あれ‼︎
刃と柄での連打!
フム、受け切るかー。
でも、やっぱり騎士相手の…人族相手の戦い方だわ。
「流石ですね。私、防戦一方なんて初めてです」
「殿下…。『勇者』を目指すのであれば、人族より魔物や魔族相手の戦いを増やさないと。失礼ですが、人族相手しか戦ってらっしゃらないですよね」
周りがざわつく。
「冒険者歴3年の経験で得た魔物との戦い、そして先日の魔族との戦い。それらを参考に、今から魔族として殿下と相対します」
大鎌に魔力を通す。
「2刀流モード」
普通サイズの鎌2本に分かれ、私は両手に鎌を装備した。
そして低く構える。
「いきます!」
「な、きゃ!」
いきなりの足元への攻撃!
うん、避け切れてない。
「殿下!低ランクの魔物は大概4つ脚です。今の私達なら兎も角、腰までの高さしかない相手!狙ってくるのは腿‼︎」
剣戟って、どうしても上半身の攻防なんだよねー。冒険者なら対応できる脚への攻撃。騎士は結構苦手にする人多い。
そして4つ脚の敏捷性は、こんなモンじゃない。
あっという間に腰や脚を負傷された王女は立てなくなってしまう。
「あ…」
「魔物相手に座り込んでしまったら、死あるのみです、殿下」
頸筋に刃を突き付ける。
「そこまで!素晴らしい、ミルキィ。そこまで騎士の弱点をつくとは。それを考慮しても、まさか『剣聖』を手玉にとるなんてね」
鎌を大鎌に戻す。
「主戦力は
魔族の角を斬り落としたのは私なんだしー。
追っ払ったのはタラちゃんって事になってるけどねー。
クラリスがリアンナ王女の側で治療を始めた。
「魔物との対戦…。私はまだまだ未熟…」
「いえ、殿下。そのお歳で魔物と相対するなんて事は」
「ありがとう、クラリス。でも、ミルキィは3年も前からしていたのですよね。それって今の私より年下の時」
そう。7つの時から実質冒険者。
大人に負けない
さて、王女殿下。まだ、やりますかー?
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