第64話 新家リナの過去②
新家探索販売店倒産の危機。新家長女の新家ラナはなんとか出来ないか方法を探る。
しかしライバル会社である松本探索ストアの嫌がらせ等で、経営は更に悪化する。元重役達が松本探索ストアに転職して弱点を突かれて新家探索販売店は何も出来ずに経営は悪化していく。
長女のラナは銀行に融資を頼み、次女のメイはダンジョン探索に力を入れる。三女のリナは中学生なので会社の手伝いしか出来なかった。
その間にもお得意先から融資銀行までもが敵に回り、新家探索販売店は倒産の危機に陥る。
そして銀行側が融資の条件を提示した。条件とはライバル会社である松本探索ストアの社長令息とリナが結婚する事が条件だった。
社長令息は三十代の中年男性バツ一。政略結婚にラナとメイは大反対した。
リナは「実家の会社の為なら」と考えていたが、社長令息は前に電車でセクハラしてきて男性で警察に捕まった男性に似ていた。……本人だった。
……セクハラ犯罪者との政略結婚を断りたいが、会社で働く皆の為に政略結婚をする覚悟を決めたリナだった。
メイは社長令息がセクハラ犯罪者と知った。そしてリナにセクハラした事で警察に捕まり逆恨みしている事も知って、政略結婚をさせない為に無茶なダンジョン探索を始めた。
条件の良いダンジョン探索を見つけてメイはダンジョンに入る。
それは罠だった。ダンジョン探索でメイが大怪我、もしくは死亡させる事が松本探索ストアの専属探索者は命じられていた。
新家探索販売店にメイが行方不明となり生死不明連絡が入った。
リナは政略結婚を受け入れた。そして一人で松本探索ストアに乗り込んで結婚する事を告げようとした。
待合室で醜い顔で笑う社長令息が気持ち悪かった。そして襲われそうになる。
「どうせ早いか遅いかだ! お前も覚悟を決めろ! オレのモノになる覚悟をして来たんだろう?」
嫌悪感で必死に抵抗するリナだったが、中学生の力で成人男性を撥ね退ける事は出来なかった。
「会社がどうなっても良いのか? 行方不明の姉の探索を手伝わなくて良いのか?」
姉や会社が助かる方法が人身御供の結婚。リナは泣きながら拒否した。結婚は無理だと言って。
最後は暴力で黙らせる社長令息。そして行為に……。
部屋の外が騒がしい。鍵をかけていた扉が強引に開いた。
「リナ! 大丈夫か!」
行方不明のメイが部屋に押し入ってリナを助けに来た。
必死な表情のメイは社長令息に襲われているリナを助ける為に、社長令息を殴り飛ばす。
そして部屋には数人入室して、部屋で起きた現状を知る。
「未成年暴漢未遂で逮捕します!」
「他にも誘拐も付け加えろ!」
ギリギリの所で助かったリナ。助ける事が出来たメイ。
そして松本探索ストアでは汚職・脱税等で社長や重役達が捕まった。そして芋づる式に融資銀行にも捜査のメスが入って銀行役員数名が捕まった。
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