【ー天災ー】10
雄介は1020室があったという喜びに声を上げるとドアノブに手を掛け一気に雄介がドアを開けると部屋の中はもう火の海の中だ。
全くもって人の気配等はない。
だがさっき言っていた親の話だとこの部屋に子供がいるという事だ。
一応、人の気配がなくとも雄介は部屋の中へと歩みを進める。
この中で本当に子供がいるのであろうかっていう位に、この部屋だけが火の勢いが激しい。 もし居たとしても生きていないのかもしれないという状態だからだ。
でもやはりさっき必死で叫んでいた親の顔を雄介の頭を過っているようで、
「絶対に生きとるっ!」
そう信じて雄介は部屋内へと突き進む。
一番奥にある部屋へと来てみたのだが、やはり気配はないどころかリビングだったのであろう部屋内はテーブルから椅子まで僅かに形が残っているというだけで燃えてしまって何もない。
果たして本当にこんな状態で人間が生きているのであろうか? と疑問にさえ思えてしまう程だ。
雄介は倒れていたタンス等の下を見てみるのだが、やはり人の影さえも見当たらない。
そろそろ諦めて引き返そうとすると背中にしょっているボンベが警報器を鳴らし始める。
「もう、ある意味……限界やなぁ」
そう思って雄介は本当にこの部屋から引き返そうとしたのだが、ある声が雄介の耳へと入って来た。
「助……けて……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます