12/23 性癖小説選手権


 dekai3様というかくよむユーザーが主催している、「性癖小説選手権」を知っていますか? 2020年から定期的に開催されて、2022年の4月から5月に第四回が開催されていました。

 ざっくり言いますと、自分の性癖を盛り込んだ小説を書きまして、あらすじ部分に「性癖:○○」と記載していれば、参加可能です。レギュレーションは、10文字から

4万文字以内の新作の完結した小説で、一人最大3作品までということです。

 前回のですが、企画募集ページはこちらです。

https://kakuyomu.jp/user_events/16816927862082186617


 TwitterのTLで、この自主企画について見かけることが多くて、「参加してみよう!」と初めて自分の性癖を意識した小説を書いてみました。

 まず、何の性癖を書こうかで大分悩みました。人外ものとか、覆面キャラとか、色々考えたのですが、なんとなく、殺し屋もの書きたいと思ったので、以下の小説で参加しました。こちらが、今回のカクヨムコンエントリー作品です。


 「幸福な引き金」

https://kakuyomu.jp/works/16816927863279672701


 アメリカで話題になっている無差別殺人鬼・トリガーハッピー。あるマフィアに所属している殺し屋の赤毛とマーシーは、ボスの命令によって、その殺人鬼を探し出すことに。

 こちらの主人公コンビ、赤毛とマーシーは、他の作品でもちょいちょい出てもらっている二人であります。「RED and PINK」というコレクションで主演作をまとめておりますので、お目通しいただけると嬉しいです。


 さて、こちらの小説で描いた性癖は以下の通りです。


性癖:恋愛感情ゼロの凸凹男女コンビ

性癖:殺し屋VS殺人鬼

性癖:洋画っぽいやり取り

性癖:喫煙シーン


 一番上にあるのが、恐らく作中で描かれた一番の性癖ですね。男女バディ物は数あれど、「恋愛に発展する」というのが大前提にあるものが多い気がします。しかし、そうはならないよと言うことははっきりと書いて、安心して読んでもらえたかと思います。あと、二人が凸凹であればあるほどたまりませんね。

 「殺し屋VS殺人鬼」は、前々から書いてみたいというテーマでありました。中学生ぐらいから、「殺し屋と殺人鬼が戦ったら、どっちが勝つのか?」ということを考え続けていたので、これは好機だと、がっぷり四つで衝突してもらいました。


 「洋画っぽいやり取り」も大好きですね。いや、具体的な例は出て来ないのですが、くだらないジョークのやり取りが良いですね。それが伏線でもなんでもなければより良いです。『オーシャンズ11』で、洋画とクライムアクションに目覚めたので、そこへのリスペクトも込めました。

 そして、最後の「喫煙シーン」。私は非喫煙者で、家族も吸わないのですが、煙草を吸う姿ってかっこいいなぁと思っています。吸っている人物が、アウトローか人外であれば言うことなしです。という訳で、殺し屋のお二人もヘビースモーカー設定になりました。


 とまあ、4つの性癖を書きましたが、あらすじで「その他諸々」と書いた通り、隠れ性癖も含まれております。ただ、細かすぎるのと、ネタバレになるからと省略しました。

 ここで書くと、「QUEENの『Another One Bites The Dust 』に出てくる人物のイメージ」「間違った日本文化」「ローテクの勝利」「○○に××を受けて死亡」などですね。改めて、自分による自分の為の小説だったなぁと思います。


 この性癖小説選手権ですが、第四回で100を超える参加作品が集まりました。主催者のdekai3様は、これらすべてに目を通し、細かな講評を付けて加えています。その内容は、こちらのノートにあります。→https://note.com/dekai3/n/nf28a2e4a75d8

 拙作も公表してもらいまして、「そうそう! これが言いたかったの!」という気持ちと、「え!? 私の手癖って、こういうのだったの⁉」ということも分かり、とても励みになりました。


 例えば、赤毛の愛銃がシグザエルなのは、あまり銃火器に詳しくないので、ネットでまとめているのを見ながら、「あー、これだったら彼が使いそう」と勘で決めたので、「SIG SAUERの銃を使う殺し屋は真面目過ぎたり自身のセオリーを信じているやや頭の固いきっちりとした殺し屋のイメージがある」の一文を読んだ時は、「そーなの⁉」と本気で驚きました。器用貧乏な赤毛にピッタリだと感動しました。

 講評の最後には、「夢月七海さんは初参加の方でしたが、とても性癖力のある方だと思います。これからもその性癖力で良い性癖小説を作り上げていっていただきたいですね」とまで言ってもらえて、舞い上がるほど嬉しかったです。自分の好きなものを好きなように書いていって、これほど報われる一言はなかったかと思います。


 とはいえ、こちらは選手権でして、第四回の頂点の座は、逃してしまいました。悔しいです。ちなみに、第四回で大賞に輝いたのは、古川様の「僕の好きなもの」(https://kakuyomu.jp/works/16816927862227555505)でした。おめでとうございます!

 また次回がありました、こういうので参加してみたいという妄想が止まらなくなっています。参加作の性癖一覧を見ると、もっときわっきわを責めても良いかなぁと感じましたね。あと、「殺し屋」が性癖の方があまり見受けられずに、ちょっと寂しく感じました。


 最後に、拙作の方に話を戻しますと、今回カクヨムコンにエントリーするにあたり、ちょっとだけオチの部分を変えています。元のオチとは違って、若干ピリ辛になっている気がします。

 終わり方は、随分悩みました。改稿前は、大分マイルドでしたが、正直、私的には今回のが赤毛とマーシーというコンビを端的に表しているように感じます。この改稿が、良いアクセントになれればと思います。




 はい、長くなりましたが、今回はこの辺りで。

 お疲れ様です。また次回にお願いします。






































 

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