第14話 ドキッ☆大波乱の異世界取材!
前回のあらすじ。
モンスターによって祠が破壊されてしまったせいで元の世界には帰れないそうです。
うわーん! モンスターどもめ、祟られてしまえッ!
☆ ☆ ☆ ☆
「あの~、たとえば、騎士団なんかを派遣してモンスターを討伐していただくとか、ギルドに祠の素材の採取依頼をしていただくとか、他の聖女のお力をお借りするわけには……?」
思いつく限りの方法を挙げてみますが、それを否定するように剣士が横からぼそりと呟きます。
「ただでさえ兵士が足りないのに、新たに騎士団を動かすとなると国の守りが手薄になる。モンスターが凶暴化している今、それはできない。ギルドだって同じだ。最高ランクから最低ランクまで、動けるパーティはすべて討伐に駆り出されている。あと聖女は異世界からの召喚に頼っているせいで数は多くない。気軽に協力を要請できると思うな」
「デスヨネー」
薄々そんな気はしていました。
国が大変なときに個人の都合で人を動かす余裕などないと、剣士の表情が物語っています。
たしかに、よくある異世界召喚ものでは元の世界へ帰る手段がない場合も多く、主人公がそのまま異世界に居付くパターンは結構あるあるだと思います。
召喚された時点でそのあたりは多少覚悟していたので、そこまでショックはありませんでした。
それに、世界の危機を救うために召喚された聖女が「用事があるのでちょっくら帰ります☆」なんて言い出したら、異世界の人たちもビックリでしょう。
「たいへん申し訳ないのですが、いかなる手段も持たぬ我々には聖女様を元の世界へお返しすることが叶いません。このような状況でこちらの世界へお呼びしてしまったことについては、お詫びのしようもございません」
ジオ司祭は沈痛な面持ちでその場にひざまずきました。
国王代理という立場のお方にそのようなことをされてしまえば、それ以上何も言うことはできません。
「いえ、そのような事情があるのでしたら仕方がありません。帰る手段を教えてくださってありがとうございます」
「おお、なんと慈悲深いお言葉! このジオ、いたく感動しました!」
「ですが、しばらくのあいだは案内をしてくださる方がいると嬉しいです。なにしろ右も左もわからぬ状態ですから」
これくらいの要求なら許されるでしょうか。
期待を込めてジオ司祭をうかがうと、彼は満面の笑みを浮かべました。
「もちろんでございます! 案内役を兼ね、護衛の騎士をつけさせていただきます」
「はへっ? 騎士?」
「ええ。いついかなるときも聖女様に付き従い、身を挺して聖女様をお守りする騎士でございます」
……ほほう。それはそれは。
なんだか思わぬほうに話が転がってゆきましたが、たしかに護衛は必要かもしれませぬ。モンスターの存在については正直なところ一番の不安要素でしたが、騎士に守ってもらえるなら安心です。
しかも、わたくしの傍でずっと守ってくれるだなんて、乙女にとっては夢のようなシチュエーションですぞ!
この世界に来てからというもの次から次へと美形ばかり登場するので、きっと騎士もイケメンに違いありませぬッ!
これは期待が持てますぞ! いやぁ、役得ですなぁ!
次に作る
期待に胸を膨らませておりますと、ふいにジオ司祭がおっしゃいました。
「そういうわけで、ウェイルド。よろしく頼むぞ」
「……フン」
いかにも不満そうに鼻を鳴らしたのは、よりにもよってあの剣士でした。
ウェイルド! あなた、ウェイルドっていうのね!
つまりわたくしが異世界を見学にいるあいだ、ずっとこの男がピクミンみたいについてくるってコト……!?
どうやらわたくしの異世界見会は波乱まみれになりそうですぞッ!
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