ええ?! 異世界に転生したら訓練されたりダンジョンで闘わされたり「妖精使いアルヴィン」って二つ名がついたりしたけど、ぼくに何させようとしてるの? ~生まれて7日間で英雄になった、ぼくの受難~
第6話 6匹のゴブリンと好奇心旺盛なフェアリー
第6話 6匹のゴブリンと好奇心旺盛なフェアリー
ウィリアム係長がドアを開けると6匹のゴブリンが、3匹のゴブリンの死体を食べている所だった。
「マナーの悪い奴がいたようだな」と言ってウィリアム係長がドアの前を開ける。
「はい頑張って」と言ってソフィアお母様が、ぼくをトンと置いてフィリオーネとぼくを残してドアを閉めた。
「え? お母様?」
「電気技を使わないように1人で戦ってみなさい」とソフィアお母様がドアの向こうから言ってくる。
「まあ大丈夫か……」
一番近くのゴブリンに走って行ってパンチをする、ももにあたったが反撃の棍棒が頭を狙って振られる。
「おっと」軽く避けたが左右に来たゴブリンの棍棒の内の1本が頭に思いっきりヒットし吹き飛ばされる。
「う……思ったより痛くない?」
「相手の魔力の層の数は2! あなたの魔力の層は4! ダメージは4分の1よ!」とフィリオーネが叫ぶ。
「でもこっちの攻撃もきいてないような」
「単純に筋力不足よ! 魔力には物理ダメージを与える魔力と魔力にダメ-ジを与える魔力とどちらにもダメージを与えない魔力があるの、効率よく物理ダメージを与える魔力をイメージして!」とフィリオーネが激しく叫ぶ。
フィリオーネの話を聞いている間に、部屋のかどっこに行きゴブリン達を迎え撃つ。
「物理ダメージを与える攻撃と言えばハ●ターハ●ターのウ●ォーギンの……
「フィリオーネ! ダメージ受けすぎたかもしれないから、回復して!」ぼくが転倒したゴブリンを警戒しながら言うと。
「あたしかすり傷しかした事がないから、かすり傷しか治せないんだけど……」と言いながらぼくの近くに飛んできて、ぼくの頭に手を当て光り輝く魔力を送ってくる。
「痛みが半分ぐらいになったよ! ありがと!フィリオーネ!」お礼を言ってすぐに転倒している中で一番近くに頭のあるゴブリンの首にパンチをたたき込む「
「ひざは1回で折れたのに首の骨は折るのに2回かかる、そんなもんなの?」ぼくが疑問を口にすると。
「重要な器官ほど、たくさんの魔力の層で守られているからね」とフィリオーネがおさらいしてくれる。
そんな話をしているうちに残りの無傷のゴブリン2匹が、転倒しているゴブリンを引きずってどかせる。
「
「
「なんかマナチップが飛んでこないんだけど……」
「ほらマ●ドライブすると呼吸もしなくてよくなるから、のどをつぶしたぐらいじゃ……」フィリオーネが痛ましい者を見る目でゴブリン達を見渡す。
「とにかくお母様達を呼んでみてもらおう。お母様お父様、終わりました!」ドアの横で声をかけると「そうか!」と言いながらルークお父様がドアをバーンと開け放った。
「あぶな! ぼくがドアの前にいたらどうしてたんですか! ぼくもフィリオーネも身体が小さいんですよ!」
「悪い悪い、心配してたんでついな!」とルークお父様が笑いながらあやまる。
「それよりこれなんですけど……まだとどめを刺していないんですけど……電気を使わずに殴ってとどめをさすのはあまりに残虐ではないかと……出来ればと止めをさすのに電気技を使わせてもらえないかと……」と話しているとピカピカの銅貨みたいなマナチップが1枚飛んできて「チャリン」と音を鳴らせてぼくの身体に吸い込まれていった。
「マ●ドライブをやめたゴブリンがいたみたいね」とフィリオーネがしみじみと言った。
ゴブリン達の方を見ると4枚のマナチップが遅れるように「チャリン」「チャリン」「チャリン」「チャリン」と音を鳴らせてぼくの体に吸い込まれていった。
「まだ1匹マ●ドライブしているゴブリンがいるみたい、さがしてとどめを刺してあげなきゃ!」
「まずはダンジョンの神に死体をお返しして!」とウィリアム係長がアイディアを出してくれる。
「なるほど! ダンジョンの神の御恵みに感謝を……はぎ取りは終了しました、死体をお返しします」ぼくがダンジョンの神にお祈りをすると1匹のゴブリンを残して、ゴブリン達の死体は消えていった。
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「ダンジョンの神の御恵みに感謝を……はぎ取りは終了しました、死体をお返しします」もう一度ダンジョンの神にお祈りをすると、残り1匹のゴブリンもダンジョンに吸収されて消えていった。
「お母様、回復魔法をお願いします。フィリオーネがかすり傷しかした事ないから、かすり傷しか治せないらしくて」
ソフィアお母様が近寄ってきて、ぼくの頭に手を当ててフィリオーネよりも淡い光を放つ魔力で傷を治してくれる。
「お母様は、棍棒で殴られるぐらいのけがはした事があるんですね」
「私は骨折も治せるのよ!」とソフィアお母様が自慢げにしている。
「じゃあ次は……クリーニング!」さっきうっかり習得した装備品を含めた全身クリーニングの魔法を発動すると、全身がピカッ!と光ってきれいになった。
「あれ? マナを消費して習得した魔法発動したらピカッ!て光った、もしかしてフィリオーネの収納魔法ってマナ消費して習得したの?」
「そうよ! どんぐりのコレクションが増えてきてこまって習得したの、生まれて3日目の事だったわ……」フィリオーネが遠い目をしながら言う、129年の人生を振り返っているのだろうか。
「そういえば、フェアリーは生まれた時から魔法が使えるんだったね」
「そうよ! フェアリーは生まれた時から魔法が使えるの、でも生まれてから1年
「何でフェアリーの赤ちゃんそんなに死ぬの?」
「フェアリーはフェアリーの木の果実から外見年齢17才の美少女として生まれて一生その外見年齢のままなの、フェアリーに赤ちゃんもオスもいないのよ。それにフェアリーが死にやすい理由だけど、単純に好奇心旺盛だからね」
「好奇心旺盛なぐらいで、そんなに死ぬとは思えないんだけど」
「あたしも死んだ方じゃないから、正確な事は分からないけど。花の蜜を吸っていて毒のある花の蜜を吸ったり、雨上がりに大きなクモの巣をキラキラした目で見ていて蜘蛛の巣に引っ掛かったり、材木が乱雑に積んである所に入って行って生き埋めになったり、どしゃぶりの雨と雷に楽しくなって高い所飛んでいて雷に打たれたり色々よ」
「最後のやつが他人事とは思えない、言ったと思うけどぼくもどしゃぶりの雨と雷が面白くって川に見に行って雷に打たれて死んだんだ……」
「そうよね……。こまったくせよね?」フィリオーネが優しいまなざしを向けてくる。
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