第38話 【レベル上げ・2】


 酒場では師匠とはじめて酒を飲んだのだが、師匠は思っていたよりも酒に弱く。

 酒場で酒を飲み始めて30分程でダウンしたので、俺は師匠を担いで家まで連れて帰った。


「アルフ君、ごめんなさいね。アレン君ってば、普段はそんなに飲みたがらないんだけど祝い事とかの時はお酒を飲みたくなる人なんだ。ただもの凄くお酒に弱くて、直ぐに寝落ちするのよ」


「そうなんですね。お酒弱いのに態々俺の為に飲んでくれたんですね」


「あっ、アルフ君。訂正しておくと、お酒は弱いけどアレン君はお酒自体は好きなのよ。ただ自分が弱いって自覚があるから、普段からそこまで飲まないようにしてるのよ」


 リアナさんはそう言うと、寝室まで運んできた師匠の寝顔を確認して「見て、幸せそうな顔でしょ?」と言った。

 その後、寝ている師匠を起こさないようにして俺とリアナさんは部屋の外に出た。


「アルフ君達はもう夕食は済ませたんでしょ? お風呂はもう沸してあるから、入って来て良いわよ」


「ありがとうございます」


 リアナさんからそう言われた俺は、朝紹介されたお風呂場へと行き、お風呂に入らせてもらった。

 それからお風呂に入った後、借りてる部屋に向かいベッドに横になった。

 そして今日一日、狩りをして疲れていたからか横になって直ぐに眠った。


「アルフ。すまん!」


 翌日、起きてくると師匠は俺に頭を下げながら謝罪をした。

 どうやら師匠は寝落ちはするけど、記憶は残ってるタイプの人みたいだ。


「大丈夫ですよ。師匠はそんなに重く無かったですし、暴れたりしなかったので」


「本当にすまん……」


 それから師匠は、朝食を食べてる際はいつもの雰囲気はなく、しょんぼりと落ち込んだ様子だった。


「師匠って、あんなに落ち込む人なんですか?」


 朝食を食べた後、師匠は寝落ちしていてお風呂に入れてなかったから入りに行き、俺は師匠が居なくなった後にリアナさんにそう聞いた。


「多分、アルフ君にはカッコいい姿だけ見せたかったんじゃないかな? はじめての弟子で自分の事を尊敬してるアルフ君には、自分の恥ずかしい姿を見せて落ち込んでるんだと思うわ」


「師匠ってそんな事を気にする人なんですか?」


「意外とアレン君は気にする人よ」


 リアナは笑いながらそう言い、俺は師匠がお風呂から上がってくるまでの間、リアナさんから師匠の話を聞いて時間を潰す事にした。

 その後、師匠がお風呂から上がって準備を終えた俺と師匠は、今日も街の近くで狩りをする事にした。


「師匠。レベル上がりました!」


 昼が過ぎた頃、自分の中で何か変わった気がしてステータスを確認すると、レベルが1上がっていた。


「ようやくか、時間っていうよりやっぱり数の方が大事みたいだな」


「そうですね。ゴブリンを昨日から狩ってましたけど、時間というより数が大事みたいですね」


 昨日からゴブリンだけに絞って戦ってきたが、大体50体位でレベルが上がった。

 レベルが上がった事で、能力値の方も訓練をしていたおかげかかなり上がった。


名 前:アルフレッド

年 齢:16

種 族:ヒューマン

身 分:平民

性 別:男


レベル:11

筋 力:104

魔 力:237

敏 捷:75

 運 :91


スキル:【経験値固定:—】【剣術:4】 【属性魔法(4):—】

    【魔力制御:7】 【従魔:10】【調理:3】

加 護:Error


水属性魔法:7

土属性魔法:5

火属性魔法:3

風属性魔法:3


「いつみても、アルフのスキル欄は凄いよな……ってか、そう言えばフェルガはどうしてるんだ? 昨日も見てなかったが」


「あっ、フェルガですか? なんか異空間の住み心地が良いみたいで、基本的に寝てるんですよね」


「……森で生活してた時も基本的に寝てたが、従魔になってもそこは変わらないのか」


「そうなんですか? まあ、フェルガ出す様な場面は無いですからね」


 その後、今度はゴブリンだけに魔物は絞らず、この辺の魔物を狩りを始める事にした。

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