5人の新入生(プロローグ・本編)


「ここが、マジックソードアカデミー…」

そう呟き、校門の前で一人の少女が学校を見上げていた。


「校舎でか‼︎」


「門でか‼︎」


「広場でか‼︎」


「色々とめっちゃでか‼︎」


そう言いながら彼女は、学園のあちこちに目線を飛ばした。


彼女の周りには、彼女と同年代の人がたくさんいた。


彼女も含め皆、シワや汚れひとつなく、着こなし方は人それぞれであったが、ピカピカを通り越して、キラッキラッして見えるような制服を着ている人が大勢いた。


「やっと入学できた‼︎」

「嬉しい‼︎」

「これで魔法士になる夢を叶えられる‼︎」

という思いを持ちみんな、わくわくドキドキしながら門をくぐっていたが、ある5人の生徒は他とは違う思いを抱え、門をくぐっていた。


一人は、「しっかり学んで、絶対にあいつを超える」


一人は、「ここで、俺とのレベルの格差をあいつに思い知らせてやる」


一人は、「何がなんでもいい成績を出して、いい職業に就く」


一人は、「なんで私がこんな所に、入学しないといけないんだろう」


そして最後の一人、この物語の主人公「アン・ミッチェル」は、


「とりあえず、スローライフを送るために勉強して卒業しなきゃ」


とそれぞれ他とは違う思いを抱えながら5人の生徒は、マジックソードアカデミーの門をくぐっていたのであった。

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