Dec.5th 誘い方
「そろそろデートでもするか」
「悪いけどそんなに暇じゃないの」
「『恋人』だからさ」
「誘い方も含みます」彼女はやれやれとでも言うように軽く首を振った。
「後学の為に教えてあげる。もっと興味を引く文句を考えて」
「例文を」
「例えば、そうね……。キッチンカーが停まっていたから、コーヒーを買って三番通りの並木を散歩しない? とか それで、このイルミネーションを一緒に見たかった……なんてベタかしら」
末尾を気恥ずかしそうにして誤魔化すように言葉を継ぐ。
「まあ、そんな雑な誘い方でも苦労して来なかったんでしょうからとやかく言うことじゃないけど。次の彼女のご参考まで」
「イルミネーションを見に行くか」
「寒いし人が多いから嫌」
「俺も」
「気が合うわね」
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