僕がまだ死んでいた頃

@white704

第1話 「創る」

//echo "0章"

僕の周りにはいつも人が来ない。

話しかけてくれても、結局すぐに嫌われてしまう。

なんでかな?って思ったこともある。けど、分からない。

まぁ、いわゆる"コミュ障"ってやつかな。

けど、僕にも一つだけ特技がある。

それは、「ゲーム作り」


//<title>1章</title>


ピピッ!

耳障りな音が僕の1日の始まりを告げた。


まったく....毎日この音を聞くと気分が下がるんだよなぁ。


そんなことを考えつつも、布団から脱出しリビングへ向かった。


「おはよう」


「......」

そうだった。

返事が帰ってくるわけが無い

僕はもう一人暮らしじゃないか。


つい数日前に一人暮らしが始まったばかりだ。


嗚呼、まだ何も無い部屋でなんか寂しいな。

まるで、ミニマリストのように質素な部屋だ。


とりあえず朝食を済まそう。


(あ、納豆賞味期限だいじょうぶかな?)


すぐさま冷蔵庫を確認すると、1日だけ賞味期限が過ぎた納豆が目に入った


あちゃ〜。まぁ1日だしいっか。


スマホどこだろ。


リビングの端に目をやると、充電ケーブルが抜け、充電がほぼ空なスマホがあった。


今日は、外出する予定もないし充電すればいっか。


そうつぶやくと僕はスマホのケーブルを入れ直した。


すると、スマホの画面がついた。


「あ、」


画面を見てみると、彼女からのLINEが来ていた。どうやら昨日の通知のようだった。



どれどれ.........



「え?.....」





僕が見た画面にはただただ、「別れよ」の文字と、ブロックされています。の表示が写っていた。


「そっか。」


僕は今にも涙がこぼれ落ちそうな顔に無理やり笑顔を作った。



今思えば、彼女とはあまり仲が深まらなかった。

告白した時も、なんか少し困り顔でOKされたし。

俺も、早く彼女を作りたくて急いでる時の事だったから.........



今日は朝から人生の分岐点に出くわした。

はァ........

深くため息をつくと、スマホの画面をそっと切った。



なんか、テンポ感が速すぎてついて行けない。



(今日は朝ごはんいいや。)



//Debug.log("3章");


今日は、この前から作ってるホラーゲームを引き続き作ることにした。



ウィーン....


少しうるさいディスクが擦れる音とともにパソコンが起動した。


そして、パスワードを入力し、ホーム画面を開いた。


(え〜っとUnityHubはどこだ?)


あ、あった。

僕は、UnityHubという名前のショートカットをダブルクリックし、起動した。


(えっとこれか)


「Hospital」と書かれたボタンをクリックすると、見慣れた黒と灰色ベースの画面が出現した。


これは、ゲームを作るためのツールだ。


(確か昨日は蜘蛛に追いかけられるプログラムを書いて終わってたよな?)


ためしにプレイしてみると、目の前にいる人面蜘蛛がどこまで逃げてもひたすら追いかけてきた。

しかし、まだこれでは怖くない。


今日はステージ制作するか。






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