★12月21日 (その街を離れて①)

 でも気が付くと、明るいのは朝の光ではなく、車のライトや懐中電灯なのでした。私は元の林の出口で自転車と一緒にひっくり返っていて、周りには警察や救急隊の人がいました。ミノル君が呼んだと聞きました。ミノル君は林の中を帰る私を心配して後を付けてくれていたんですね。 

 病院で検査を受け、足を骨折している事が分かりました。頭の検査で異常はなく、猫のミーニャや街のレストランの話をすると、きっと夢を見たんだねって言われました。

 後で警察の人から、足の骨折くらいで済んだのは奇跡的だと言われました。そのまま自転車で大きな道路に突っ込んでいたら、ちょうど横から来ていた大型トラックにぶつかっていただろうって。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る