②元カノの妹とそして卑怯者
@asia_narahara
プロット
世界観
妖精という生き物がいる現代日本。
元カノが死んでその妹と付き合いだした男性の元に、妖精が元カノの遺言を届けに来る。
妹も姉に対してコンプレックスを持っていたため、2人がその遺言でお互いが慰め合いで付き合っていた事を直視させられる話。
主要キャラクター
内海鼓太郎
実家に住んでいる。内海家と百合野家に交友があり、その流れで百合野美鈴、真白姉妹と仲良くなっていた。2人とは幼馴染。
百合野美鈴と付き合う。しかし間もなく百合野美鈴が死去。悲しみに暮れている際に慰めてくれた美鈴の妹の真白と関係をもってしまう。
基本的にくそ真面目な性格。美鈴への未練があるが、真白と関係を持ってしまった事で恋人として付き合わなければという義務感もある。
しかし義務感がある事で真白への申し訳なさ。自分は真白の思いに応えられているのか。真白の事が本当に好きなのか。また美鈴への未練、義務感にも駆られている。真白が自分と美鈴が付き合っていた事を知らないと思っている。
「美鈴、ごめん……」
「あぁ、良く似合ってるよ真白」
「正直、美鈴には呪い殺されても仕方がないと思ってるよ」
百合野美鈴について
未練がある。もとから憧れの存在だった。真白と付き合っているが彼女の面影を重ねている。
そのため現状は、真白が美鈴の代わりをしようとする。鼓太郎が真白に美鈴の面影を見る。真白と付き合っているのに美鈴を重ねる事への自己嫌悪。この負の循環。
百合野真白。
髪はボブ? 美鈴がロングだったため、髪を伸ばし始める。
百合野美鈴の妹。常に姉と比較されて過ごしてきたため、姉にコンプレックスを持っている。また鼓太郎が好きであったが美鈴が先に付き合いだした事で諦めていた(鼓太郎は真白には付き合っていることがばれていないと思っていたが真白は知っていた)。しかし美鈴が亡くなり、落ち込んでいる鼓太郎を見たことで魔が差す。
元々の美鈴へのコンプレックスが重なり、精神的に負荷がかかっている。
鼓太郎の恋人として精いっぱいやろうとしている。しかしそもそも真白の中の女性像が美鈴のため、姉の真似をすることが多い。しかしその事が鼓太郎に辛い思いをさせてしまう。
百合野美鈴について
「大嫌いよ。私は、私はいつも百合野美玲の妹だった。優秀で皆に好かれていた姉。私はいつも彼女と比べられていた。お前が百合野の妹か。君のお姉さんは。貴方が彼女の。姉ほどじゃないな。いつもいつも、いつもいつもいつもいつも。私は姉と比べられ続けた。嫌い、大嫌いよ。姉と比べる連中も。文句をつけられない程優秀だった姉も。惨めになる。私にはいつも私よりも上の比較対象がいるんだ。そして皆決まって口をそろえて言うのよ。姉のようになりなさいと。嫌いだ。皆みんな大嫌いだ。
……けど、死んで欲しいなんて、思ってなかった。そこまでは思ってなかった。」
姉として嫌いでは無いが、劣等感を感じているため複雑。
アネモネ
鼓太郎と美鈴の元に美鈴の遺言を届けに来た妖精。妖精として幽霊と会話できる。人間に興味を持っており、美鈴と取引を行う。美鈴の記憶を見せてもらう代わりに2人に遺言を伝えに来た。
「君たちに百合野美鈴の遺言を伝えに来た」
百合野美鈴
髪はロング?
鼓太郎の元恋人、真白の姉。故人。
目的:死んだ後に2人の様子を見に来て、二人が罪悪感に囚われている事を知る。アネモネに協力してもらい未練を晴らすために2人へのコンタクトを行う。
方法:自分がもう既に死んでいる事。そして鼓太郎が未だに自分に未練がある事。真白の自分への罪悪感。その全て二人に告白しあってもらう事。
最終的にアネモネを介して真白と本音で姉妹喧嘩を行う。
良くも悪くも大人な性格。2人への復讐などは考えていない。真白の自分への劣等感は気付いていた。しかし自分ではさらに真白の劣等間を刺激してしまう事を理解していたため何も言えない。真白の鼓太郎へのも思いにも気付いていたがそれはそれ。
「私は鼓太郎の恋人で、真白の姉だからね」
「二人とも、幸せにね」
※本編には直接的には登場しない(断章で美鈴の思いを描く)。最後(終盤の鼓太郎、真白と)の会話もアネモネを介しての物。
遺言内容。
・二人とも幸せにね、そして私はもう死んでるから、私に囚われないでほしい。
鼓太郎へ:真白の事をよろしくね。
真白へ:貴方は鼓太郎の恋人になりたいの? それとも私の代わりになりたいの?
物語構成
1:鼓太郎と真白の仲睦まじい恋人。
・眠っている鼓太郎を真白が起こしに来る。
内海鼓太郎と百合野真白が恋人として仲良くやってる描写。
また二人は家族ぐるみで仲が良い事。そのため真白は朝鼓太郎の家に起こしに来る。母親とも仲が良い。
お互いに幼馴染であり、恋人としてラブラブな様子を描く。
※真白の様子が少しおかしい事(恋人としてもやりすぎ等)と美鈴の伏線(家族写真や夢など)を入れておく。
・日常
真白と鼓太郎が学校に通学する様子。
ここでも恋人として仲が良い様子。ここで妖精を一度登場させる。妖精という存在が居る事。
妖精を使ってデートまで持ってく。2人が今度デートに行く約束をする。
鼓太郎は真白とは別に帰る。
ここで真白が以前と比べて変わっている事(美鈴の真似をし始めている)を描写。髪を伸ばし始めた等。その事に鼓太郎は思う所がある。
・デート当日
鼓太郎と真白のデート。
妖精のイベントを身に近くのデパートまで出かける。2人がお互いに恋人としての関係を意識している(恋人としてあろうとしている)事を書く。
デート自体は上手くいく。帰り道でアネモネ登場。
楽しかったデートから帰ってきた二人に台詞。
「君たちに百合野美鈴の遺言を届けに来た」
~本文内容はここまで~
2:二人のいびつな恋人関係。
・鼓太郎からみた美鈴。
1の最初と同じで夢を見ている鼓太郎。しかし最初とは違い美鈴の名前を出す。内容は悪夢。
夢の最後に美鈴が鼓太郎に「卑怯者」と囁く。
夢から飛び起きる鼓太郎。鼓太郎の様子がおかしい事を母親が心配する(美鈴が死んだ際に鼓太郎が憔悴していたため)。
部屋に戻るとアネモネが居る。ここでアネモネからの自己紹介。
しかし鼓太郎はアネモネ本人よりも美鈴からの遺言が気になる。
アネモネが「内海鼓太郎。君は百合野美鈴の事をどう思っていたんだい?」という質問。
ここで鼓太郎からみら美鈴の描写。
幼いころから美鈴、真白の三人で遊んでいた。高校に入り、美鈴と付き合い始めた。しかし美鈴が亡くなり、鼓太郎は真白と付き合いだした(落ち込んでいる鼓太郎とそれを慰めた真白。肉体関係を持った事にするかどうか?)。
アネモネははぐらかすように話す。
また学校に通学しようとするも、真白は体調不良で休む。
・放課後
鼓太郎は真白のお見舞いに来る。ここで百合野夫妻との会話。真白を心配している様子。
真白は鼓太郎を部屋へと居れる(少し鼓太郎に依存している様子)。またアネモネへの拒否反応。アネモネを部屋から追い出す。
鼓太郎は真白を励まそうと彼女をデートに誘う。
それを受ける真白。鼓太郎が帰った後に真白は部屋で独り言「大丈夫、大丈夫」等。
・再びのデートの日。
二人でデートに行く。今度は妖精とは全く関係の無い場所。しかしお互いにぎこちない様子。
真白は美鈴の事を意識しており、鼓太郎はそんな彼女に美鈴の事を思い出している。
1のデート場面と違い、二人ともぎくしゃくしている様子。
最終的にあまりうまくいかない。微妙な空気で別れる。
・真白から見た美鈴の描写。
鼓太郎と同じように悪夢にさいなまれている真白。しかし様子は鼓太郎よりも酷い。
ここで真白から見た美鈴の描写。
美鈴ができた人間であった事。真白はそんな姉と常に比べられて過ごしてきた事。「姉のようになりなさい」この言葉が真白のコンプレックスであった。
また部屋に美鈴が居るような幻覚を見る。
最終的に真白からの美鈴の幻覚への宣戦布告。
姉さんに、あんたなんかに!! 私は、私は!!」
「私は絶対の鼓太郎人さんと手に入れて見せる!!」等々。
3:真白の行動~姉妹喧嘩。そして決着。
・真白の暴走、空回り。
真白は鼓太郎の前では表面上は前と同じように過ごす。しかしアネモネの存在は常に無視する。
明るく以前と同じように鼓太郎と関わろうとするが、鼓太郎の方が未だ動揺している多上手くいかない。
最後に真白は以前と同じように肉体関係を迫ろうとするが、鼓太郎は美鈴の事を思い出し一歩後ろに下がってしまう。
真白もその事に敏感に気付き、鼓太郎の前から逃げ出す。
・真白の家出
真白が家出をして最初に見つけたのはアネモネだった。
美鈴が真白が居るならここだろうとアドバイスをした。
ここで真白への遺言。「貴方は鼓太郎の恋人になりたいの? それとも私の代わりになりたいの?」
真白はアネモネに言葉を返す事ができない
「君はどうして内海鼓太郎の事が好きになったんだい?」(美鈴の恋人だったから好きになったのではないか?)
「内海鼓太郎に会いに行く前のの君はまるで、恋人に会いに行くのではなく、間違えてはいけない試験を受けに行くようだよ?」(君は鼓太郎の恋人になりたいの? それとも恋人でなくてはならないと自分に言い聞かせてるの?)等々。
・鼓太郎が見つける。
鼓太郎が登場。アネモネは真白に彼の前で改めて尋ねる。「君は百合野美鈴の事をどう思っているのか?」
真白は感情を爆発させる。上記の真白の台詞等。
真白と美鈴(アネモネ越し)の姉妹喧嘩。
会話例
美鈴「ね、鼓太郎。真白は実はこんなに面倒くさい女なのよ?」
真白「姉さんがそれを言う!?」
美鈴「人が居なくなったとたんに、恋人を寝取ってくる女よりマシですぅ~~!!」
真白「ね、寝取ってない!! だいたい姉さんは――っ!?」
美鈴「……うん」
真白「姉さんは、もう……」
美鈴「うん。私は?」
真白「もう、死んでるじゃない……」
美鈴「うん、そう。もう既に百合野美鈴は死んでいるわ。だから貴方は何も間違った事はしていない。……正直一発位殴らせてほしいけど」
真白「……やれるものなら、さぁどうぞ?」
美鈴「真白、貴方死んだら覚えてなさいよ?」
真白「ふん。その時は鼓太郎兄さんとののろけを死ぬほど聞かせてあげる」
美鈴「ふっ。あんたみたいな重い女、捨てられなければいいのだけれど」
真白「それなら大丈夫よ。だって鼓太郎兄さんだもの。一度でも既成事実を持ってしまえば捨てられるわけないわ」
美鈴「おぉ、おぉ。聞いたか鼓太郎。この女。全部薄情しやがったぞ」
鼓太郎「……」
さっきとは別の意味で胃が痛い。俺なんて返せばいいんだよ。どう返しても地獄の気しかしない。
美鈴「というか、鼓太郎。貴方もだからね?」
鼓太郎「え?」
美鈴「私よりも先に真白に手を出した事。真白の姉としても、貴方の恋人としても許してないから。死ぬまで呪ってやる」
鼓太郎「……呪い殺されること位は覚悟してたんだけど」
美鈴「安心なさい。貴方にはとっておきの呪いを用意してるから」
美鈴「鼓太郎。真白をよろしくね。重くて面倒くさくてうじうじ悩んで。正直容姿くらいしか取り柄の無い妹の面倒を死ぬまでお願い」
真白「姉さん、貴方ねぇ!!」
鼓太郎「美鈴……」
美鈴「そして。貴方は真白から私の面影を死ぬまで見続けるのよ。だから」
美鈴「……二人とも、幸せにね」
真白「――っ!!」
鼓太郎「……あぁ、分かったよ」
・改めての告白。美鈴の成仏。
美鈴と別れを告げた後に2人は改めて告白し恋人関係となる。
また2人とは知れないところで美鈴はアネモネにいざなわれて成仏する。
4:断章:美鈴の夢(あったかもしれない未来)
美鈴の本心の描写。1の場面を美鈴、真白、鼓太郎の三人で仲睦まじく過ごしているシーン。
美鈴が本当に望んでいた事を描く。
本編で美鈴の描写が少なく、真白と鼓太郎と精神的に苦しめる事が多いので。
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