380日目:仮説熱力学とアーシェ

 八十七代魔帝暦まていれき二三年・金牛きんぎゅうの月第十五日・属性(炎)・天気:晴れ


 午後から仮説熱力学かせつねつりきがくの授業があったんですけど、可哀想かわいそうにアーシェは授業中ずっと目が死んでいました……。


 彼女にしてみれば『現在主流の三大さんだい魔力機関まりょくきかんわる炎属性魔術で動く新型魔力機関の研究』とか急に説明されても意味不明でしょうからね……気持ちは分かります。

 くわえて、後半の授業なんて、アーシェにはもはや絶対に内容が理解できないであろう『熱が魔力とは別の動力である可能性について』の話でしたし……。


 う~ん……これはあとで、一年生の時に受けた仮説熱力学の内容を教えてあげたほうがいいかもしれませんね。だって、このままだと貴重きちょうな仲間をうしないかねません!

 頑張ってください、アーシェ! 私がついてます!

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