第8話 アラフォー、次へ踏み出す
「あら、いらっしゃい。今日はどうしたのかしら?」
「ロディアさん。これを見てください」
——ドサッ
「魔石じゃない。こっちではレアなんでしょ? どこでこんなに」
「廃坑に沢山あったので取ってきたんです」
事の顛末を話すとロディアに笑われてしまった。夜の廃坑はただでさえ危険なのにそこにピッケル持って採掘に行ったのはどう考えても普通じゃないとのこと。
「あはは。でも貴方たちならやりかねないわね。確かにこの量を魔術会に流すのは危険だわ。私のところに持ってきて正解ね」
「何か使い道はあるか?」
聞くと武器の製作に魔石は必要になるらしい。ならロディアとの通貨として使うのが賢明か。
「後ね、Dの持ってる銃。それの弾を作る材料にもなるのよ」
「しかし私は魔法で弾を作っているし……」
「魔石で作った弾を装填すれば威力も上がるわ。悪い話じゃないと思うけど」
ふむ、外部的に威力を底上げか。確かに良い。使わない時は使わないと意識すれば弾は消費されないらしいし。
「その話、乗った。魔石一個で何発作れる?」
「弾はコストが低いからパニッシュメントなら100発、キャノン666なら50発、ヘルケイラーなら500発ね」
「じゃあそれぞれワンセット欲しい」
「はいはい。今出すわ。よいしょっと」
出されたのはハンドガンマガジン10個、箱に入ったマグナム弾50発、アサルトマガジン20個だ。とりあえずブラックボックスにしまっておこう。
「ありがとう、ロディアさん。また来るよ」
「ふふ。まいどあり」
——
「ロディアさんに持っていって正解でしたね」
「これでなんとかなるだろう」
「今からどうしますか?」
そうだな。この都市での主目的は果たせた。ならば次の都市へ移ろう。それにはアイナも賛成のようだ。
「じゃあ、どこにいきます?」
「ふむ。ここは一つ、この都市から近い王都セレファニスタに行こうか」
「いいですね!」
次は王都だ。
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