第28話 選択

――なぜ、二人がここに?


 夜の寝室。キングサイズのベッドに悠然と腰かけ、なんだか今日はやけに尊大な態度で足を組んで僕とフィリエルを見ているシルフィア。そんな彼女が口を開く。


「私が呼んだの――といっても今夜はもともとここに来る予定だったのかしら、フィリエルさん?」


 ビクッと肩が震えるフィリエル。メイド用のエプロンドレスを着ている彼女はなんだか罪悪感で押しつぶされそうな顔をしていた。


「シルフィア、フィリエルはなにも悪くないよ。彼女に来るように言ったのは僕だから…」


「あら、そうなの?――うん?どうして二人とも、そんな気まずそう顔をしてるのかしら?あ、もしかして私、二人のことをイジメてるって思われてるのかな?だとしたら心外…それは誤解だよ」


 いや、あの、どう見ても正妻が愛人をイジメている構図にしか見えないのだが。


 もちろん、わかっている。これはシルフィアの演技だ。僕が円滑にフィリエルを説得できるように、シルフィアはわざと悪役を演じているのだろう…そうだよね?あれ、もしかしてこれ、ガチなの?


「も、申し訳ありません、シルフィア様!私、あの、リューク様と…」


「うん?なにかしら?フィリエルさんはリュークと一体なにをしてたのかしら?」


 と表情こそ笑っているが、目がぜんぜん笑っていないという、とてもユニークかつ知らない人が見たら戦慄しそうな顔をするシルフィア。ふふ、これが演技だとは誰も気付かないだろうな。…そうだよね?演技だよね?でないと怖いんだけど?


「そ、その、リューク様と私…」


 いや、演技にしてもやり過ぎでは?フィリエルがガチで怖がっているんだけど?


「待ってシルフィア。フィリエルはなにもしてない。僕が彼女を抱いたんだ。決して彼女に誘惑されたとか、そういうことはないから」


「え、でもリューク様…あっ」


「あら、今の反応はどういうことなのかしら?ちょっと気になるわね?」


 しまった…そういえば最初の夜、フィリエルの方から誘惑されたんだった。


 事実を時系列順に並べると、確かに最初はフィリエルに誘惑されたのがキッカケだった気がする。いや、でも違うのだ。そうじゃないのだ。大事なのはその後なのだから。


「教えて欲しいかしら?だって私、リュークの婚約者だもの。もしも彼になにか不貞があったのなら、ちゃんと正確に知っておきたいから」


 このご時世、魔族たちが人類を滅ぼそうとしているこの瞬間に、まさか不貞の罪を問われることになるとは思わなかったよ。


「もちろん、勘違いなら構わないの。私もね、あんな可愛いナルシッサ様の御付きがまさか不貞を働いているなんて信じたくないから。で、どうなのかしら?なにがあったのか、私、知りたいかな?」


 まるで何があったのか知らないといわんばかりのセリフだが、その冷徹な眼差しを見る限り、おそらく何があったのかすべて把握している上で聞いているのだろう。


 はは、これじゃあ完全に悪役じゃないか。シルフィア、今日はノリノリだな!…どうしよう?なんかガチっぽいんだけど?


「そ、その、最初にリューク様を誘惑したのは、私です」


「…………………そう」


 フィリエルの回答に、随分長い間を空けてから感情の無い声で呟くシルフィア。なぜそんな間を空けたのだろう?沈黙が長かったせいか、フィリエルが恐縮してるじゃないか。


「シルフィア、待って。違うから。確かにそういう事もあったけど…」


「うん?なにが違うの?」


 そんな真顔で聞き返さないで欲しいかな。演技とわかっていても僕まで緊張しちゃうんだけど?


「確かにそういう事もあったが、その後に僕がフィリエルを口説いて恋人になってもらったんだ。だからフィリエルは悪くない。もし悪いとしたら僕の方だ」


「うん?どうしてそんな回りくどいことをしたのかしら?おかしいね?変だよね?」


 いや、そりゃ何も知らない第三者からすれば変なことしてるっていう自覚はあるけどさ。君は事情、知ってるじゃん。


 …うん、改めて確信したね。これ、演技だ。ふぅ、助かったぁ。てっきりガチで詰められてるかと勘違いしちゃったよ!


「僕がフィリエルのことを好きになったからだよ。どうしても彼女が欲しくなった。政治的な事を抜きにして、純粋に彼女が欲しい。そう思ったから口説いたんだ」


「リューク様…」


 冷静に考えたら最低なことを言っている気がする。しかし仕方がないのだ。だって世界を救うためなんだもん。


「あら、そう。なら仕方ないのかしら?ということは、リュークは私のことを捨てるつもりなのかしら?」


「それは違う」


「リューク様?」


 あ、まずい。フィリエルの顔に不安な感情が過ってる。しかし違うものは違うと否定しないと、でないとシルフィアを怒らせかねない。


「うん?どういうことかしら?フィリエルさんを好きになったから口説いた、それなのに私のことも好き?どういう事なのかちゃんと説明してくれないと、私、誤解しちゃうかもしれないよ?」


 それはどういう意味で言っているのだろうか?君は誤解していないでしょ?全部知ってるでしょ?それともなに?これから誤解する予定でもあるの?返答次第では誤解を招くことがあるってことなのだろうか?


 なぜだろう?急に股間がヒュンとした。


 汗が…背中とか脇から嫌な汗が出てくる。


 喉がやけに乾いて、シルフィアの顔を見るのが辛い。


「どうしたの?顔色――悪いよ?」


「いや、なんでもない」


「そう?なら答えを聞きたいかしら?――私とフィリエルさん、どっちを選ぶの?」


 …うん?なんでこんな修羅場みたいな展開になってるの?わけがわからないよ。


「リューク様?」


「リューク?」


 フィリエルとシルフィアが僕を見る。フィリエルは不安そうに目を潤わせ、シルフィアは冷酷そうな眼差しで僕を眺めている。


 …もしかして、返答を間違えたら殺される奴かな?


 まずいなあ。僕って加護が発動していない時はただの人間だからなあ。背中とか刺されたら普通に死ぬからなあ。


 父上、こんな時、僕はどうすれば良いのですか?


 僕は父親から教わった今までの知識を総動員して知恵を練る。そして答えに思い至る。


 貴族たる者、常に堂々とするべし。


 父は確かにそう言っていた。


 そうだ。僕は貴族。カルゴアの名家、ネトラレイスキー家当主の伯爵だ。爵位を受け継いだその日から、僕は正式に貴族になったのだ。


 貴族ならば、たとえ黒であっても白にしたいならば、堂々と白だと答えねばならない。今がきっとその時なんだ。


 わかったよ、父上。どうして貴族が常に堂々としなければならない理由。それはきっと、こういう時に備えるためだったんだね!


 僕は二人を見る。


「もちろん、二人とも愛してる。それの何が悪い?」


「…なにを開き直ってるのかしら?」


「リューク様、それはあんまりです」


 あれ?おっかしいなあ。貴族として正しい対応をしたはずなのに、なんか空気が悪くなっちゃった。


 くっ、選択を間違えたのか?僕は…


 二人からのなにを言ってんだこいつみたいな眼差しが痛い。


 …いや、違う。僕は正解を歩んでいるはずだ。僕は間違っていない。むしろここで引き返したら、それこそ貴族の道に反する振る舞いだ。


 一度、黒を白と唱えたのならば、最後まで白と唱える、それが貴族の正道だ!


「言ったはずだよ。僕はシルフィアとフィリエル、両方とも愛してる。なんならこれからもたくさんの女性を愛するつもりだ。その気持ちに嘘も偽りもない。僕は誰になんと言われようとも一人だけの女性を愛するつもりはない!僕は好きになった女性をすべて愛して、そして幸せにする!それが僕という男なんだよ!」


「…え?そうなの?」


「あの、本気ですか?」


「ああ、本気だとも」


 なぜだろう?倫理とか道徳とか、そういうものを完全に無視した発言をしているはずなのに、なぜか妙に胸のうちがスッキリした。


「ええー、えっと、あの、うーん、そうなのね!そういう事なら問題ないね!」


「え?」


 僕の発言を一体どういう解釈で受け取ったのか、シルフィアがパチンと両手を叩いて納得したといわんばかりの顔をする。


 唯一話の流れについていけないのか、フィリエルだけが戸惑った顔をしていた。


「私のことも大事にするし、フィリエルさんのことも大事にする、そういうことね、リューク?」


「その通りだ、シルフィア。ふう、どうやら誤解は解けたようだね」


「ええ、そうね。ごめんなさい、フィリエルさん、私の勘違いだったみたいね。どうやら問題は何もなさそうね」


「え、あの、…はい、そうですか…」


「さあ、余計な確執もなくなったことですし、今後はぜひ仲良くしましょ、フィリエルさん」


「え、え?あの…わかりました」


 明らかにわかっていない。しかし今はわかっているとしか言いようがないのだろう。


「ふふ、新しい友達ができて私、嬉しいわ、フィリエルさん」


「あ、はい、私も…仲良く…できて…あの、嬉しいです」


「そう?ならちょっとお願いがあるのだけど、いいかしら?」


「はい、なんでしょう?」


「今夜からリュークがランバールに出るまでの間、私がリュークを独占しても良いかしら?」


「え?」


 …あれ?せっかく空気が良い方向に動いてきたのに、またなんかおかしな展開に…


「それはあの、えっと、どういう意味で?」


「うん?そのままの意味だよ?今日から毎晩、私がリュークに抱かれる、それだけのことでしてよ?」


「え?あの、それは…」


 シルフィア、君はまた答え辛い質問をする。


 そんな質問されたら、普通ならばいいですよ、としか答えられないだろう。フィリエルの性格からしてきっと拒否はしない…


「嫌です」


 フィリエルは拒否をした。


「うん?どうして?」


「どうしてって、だって元々、今夜リューク様に抱いてもらえるのは私だったはずです。それにさっき、リューク様は仰いました。シルフィアさんと私、両方を愛してるって。だったら、わ、私とシルフィアさんは立場が同じはずです。シルフィアさんだけを優遇するなんて、おかしいです」


 顔を赤く染め、狼狽しているのか彼女の口調はたどたどしい。しかしそれでもフィリエルは自分の考えをちゃんと伝えてきた。


 確かにフィリエルはナルシッサのメイドであって僕らのメイドではない。シルフィアも婚約しているだけでまだ結婚はしてないので、フィリエルとシルフィアはそもそも立場だけなら対等なのだろう。


 しかし、この状況で立場が同じだと実際に口にするのは、なかなか勇気のいる発言ではある。なんだかフィリエルに愛されてるような感覚に陥って、少しだけ嬉しかった。


「ふーん、立場が同じ、ねえ」


 しかしシルフィアだけが違う目線で語ってくる。どう見ても、自分の方が立場が上だと言わんばかりだ。


「ど、どういう意味でしょう?」


「うん?そのままの意味だよ。だって…」


 ――リュークの加護を発動させられるのは私次第だから――とシルフィアは云う。


「え?それは…どういう意味で?」


 いや、本当にどういう意味なんだろう?


 確かに僕の加護を発動させるには互いに愛しあってる人、つまりシルフィアの協力が不可欠だ。ふむ、なるほど、そういわれると確かに加護が発動するか否かってシルフィア次第だな。


 自分の加護なのに他人に依存する、なんて厄介な加護だよ。


「契約があるから詳細は言えないけど、リュークの加護を発動させるにはね、私の協力が必要なの。わかる?私が協力しないとね、リュークは魔族を斃せないの。つまり世界が救えるかどうかは私次第ってことかしら?」


 シルフィアは悠然とした態度で、まるで自分の方が立場が上だと言わんばかりの振る舞いを見せる。


 いや、うん、確かに現状においてその発言は間違っては無い。ただ、フィリエルも条件は満たしてるのでシルフィア同様に加護を発動させられる立場にはいるんだよね。


 だからシルフィアとフィリエルとの間にそこまでの立場の差というのは本来は無いのだ。しかし…彼女たちには決定的な違いがある。


 それは、知っているか否か、だ。


 シルフィアは知っている。フィリエルは知らない。その違いが立場に差を与えてしまう。


「私が協力しないと、リュークは戦えないし、ランバールを取り戻すこともできないよ?それでも本当に私とあなたは同じ立場なのかしら?」


「それは…」


 なんだか苦悶に満ちた顔をするフィリエル。それはそうだろう。まさかここに来て、シルフィアの協力がなければランバールを救えないなんて事になるとは思ってもみなかったのだろう。


「あら、ごめんなさい。イジメるつもりはないのよ?私もね、ランバールの奪還にはぜひ協力したいと思ってるの。だからフィリエルさんがなにをしようと関係なしに、ランバールは救ってみせるよ。だからそこは安心して」


――ただ私と同じ立場ではないってことを理解して欲しいの、とシルフィアは告げる。


「リュークは嘘をつかないよ?さっきの言葉もだからホント。貴方のことを愛してるし、これからも幸せにしてくれる。彼はそういう男だよ。ランバールだってきっと取り戻してくれる。ただ、それには私の協力が必須。私がいないとランバールは取り戻せない。私とあなたでは、やっぱり立場が違うと思うの。だからね、貴方よりも私を優先して欲しい、、そう言ってるんだよ?」


「そんな…」


「だから――」


「シルフィア。そこまでだ」


 なんというか、これ以上は見てられない。


 僕はシルフィアが大好きだし、彼女のやることは基本的に大目に見たい。昨日だって彼女がこっそり屋敷の高い果実酒を隠れて飲んでいる姿を目撃したが、シルフィアのことが好きだから大目に見たほどだ。


 そしてシルフィアと同じく、フィリエルも僕にとって今や大事な女性なのだ。だからあまり追い詰めるようなマネをさせたくはない。


「リューク様…」


「さっきも言ったが、僕はシルフィアも好きだし、フィリエルも好きだ。そこに優劣はない。どっちも大好きなんだ。だから…」


「私にもできませんか?」


 …うん?


「えっと、ごめん、…なにが?」


「ですので、私でもシルフィアさんの代わりは務まりませんか?」


 フィリエルは思いつめたような、しかしどこか覚悟を決めたような顔をして僕に問いかけてくる。


「それは…」


「できるわよ」


 僕が答えに煮詰まっていると、シルフィアが即答する。


「フィリエルさんも、やろうと思えば務まるよ」


「だったら、私がシルフィアさんの代わりを努めます!それなら問題ないですよね!」


 いや、あるよ。問題大有りだよ。


 だってそれ、寝取られるってことだよ?いや、フィリエルは知らないから仕方ないけどさ。でもシルフィア、君は知ってるじゃないか。知ってて言うなんて…ああ、もどかしい。言いたい、全部言って楽になりたい。


「あら!それ良いね!」


 そんな僕の苦悶など完全に無視して、フィリエルの提案をあっさり受け入れるシルフィア。これ、もしかしてシルフィアの筋書き通りの展開なのかな?ならやっぱりこれ、全部演技なのか?


 演技、なのだろう。それはわかってる。ただ、このままではあんまりだ。まだ間に合う。止めた方が良いかもしれない。僕はフィリエルを見て言う。


「フィリエル、それは…」


「リューク様、私、リューク様のことが大好きです。リューク様のお手伝いができるなら、この身、惜しくはありません」


 止めようとしたのだが、決意に満ちた表情を浮かべるフィリエルに圧倒される。これは僕のためなら命さえ賭しかねない顔だな。


 いや、加護の条件にそこまでの代償は求められてないんだけどね。いや、どうなんだ?寝取られって命を賭ける事に相当する代償なのでは?


「フィリエル…本当に辛いんだ。だから、そんな軽々しく…」


「リューク様はお優しいのですね。でもいいのです。私、むしろ嬉しいんです。リューク様にずっと甘えっぱなしで、なにもできない自分が不甲斐なくて、ずっと悔しく思っていました。でも私でもお役に立てるんだってわかったら、嬉しくて!お願いです、どんな辛いことだって耐えてみせます。だから私にも協力させてください!」


 ――私にも国を取り戻す協力をさせてください、とフィリエルは云う。


 このフィリエルの決意に満ち足りた目。間違いなく、とんでもない誤解してるな。


 言いたい、でも言えない。くっそー、ルクス王子のあの呪い…いや加護のせいで言えないことがこんなにも苦しい事だなんて思ってすらいなかった。


 これ以上は、ダメか。どうしても説得できない。ならば、受け入れるしかないのか?


「…わかったよ、フィリエルの覚悟は十分思い知った」


「リューク様!」


「でも、もしも本当に嫌だと思ったら、ちゃんと言って欲しい。いつでも君の言葉を待ってるから」


「ふふ、ありがとうございます、でも大丈夫です。そのようなことは決してありませんから」


 と嬉しそうな笑みを浮かべて覚悟の言葉を述べるフィリエル。これ、絶対誤解してる。確かに辛い内容なのだが、想像している辛さとは異なる辛さなんだよなあ。


「だからシルフィアさん。これで私たちの関係は対等ですよね!だったら、今夜は私を抱いてもらっても…」


「うん、そうね。これでようやく対等になれたね。じゃあ改めてリューク、選んでくれる?」


 …うん?なにを?


「私とフィリエルさん、今夜はどっちを抱くの?」


「え?」


「本当は私を抱いてほしいけど、リュークがフィリエルさんを選ぶっていうなら、仕方ないから諦める。私は…」


 ――別の人に慰めてもらうから…とシルフィアは僕にだけ聞こえるようにそっと囁いた。


 え、ちょっと待って。それってどういう意味?


「カルゴアには知り合いってほとんどいないけど、でも一人いるよね?私のこと、慰めてくれる、お、と、こ」


 それって、まさか…


 嫌な汗が流れる。ドクンと心臓が脈打つ。頭にズキズキと鈍い痛みが発生する。そして僕の胸のうちにある黒いオーラが脈動する気配がした。


 まさか、フィリエルを抱くと言ったら、間男に抱かれに行くとでもいうのか?


 嘘だと思いたい。しかしシルフィアの青く透き通る瞳を見る限り、本気で言っていることが伝わってきた。


 演技ではない。シルフィアは本気だ、そのことにようやく僕は気が付いた。

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