3年後に殺される悪役令嬢とやらに助けて貰ったので、恩返ししようと思います。

リオ

第1話 入学

「 アーク、本当に行くのかい?」

「もちろんです!」

「だが…学校に行くにしても男装する事はないだろう。」

「何を仰っているのですか。私の正体に気付かれれば大変な事になってしまいます。こうして、男装して通うのが1番なのです。」


私、アクエリア・モーガンは、この王国の公爵家の長女……の、そっくりさんである。


顔を知らない貴族はいないと言っていいほどの、超絶大な権力を持つ公爵家の娘セシル・カリーナ・サリオン…のそっくりさんよ。


病弱なお嬢様の影として、私は今日まで生きてきた。


そんなニセお嬢様な私は、3年前に街で毒キノコを食べて死にかけた。

その時、たまたま通りかかった女の子が不思議な薬を持っていて、一命をとりとめた。


意識がはっきりしない中、聞こえたのはこんな言葉だった。


『私は3年後にここで死ぬから、下見に来た。綺麗なところで良かった』と…。


『転生』とか『げぇむ』とか、よく分からない事を泣きながら話していた。

一人言のように呟かれる言葉は嘘には思えなかった。きっと、誰にも言えないけど、誰かに聞いてもらいたかったんだわ。私はまだ目覚めていないと思って話してたのよ。


どういう事なのか解らないけれど、命の恩人を見捨てる事は出来ないわ!


そして私は彼女を助けるため、公爵様に1年だけ暇をもらい、2年に渡り練りに練った計画を実行する日がきた。



それが、『命の恩人を助ける大作戦!』である。


彼女を傷つける者は、なんぴとたりとも許さない。


例えそれが王子でもなんでも!!



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3年後に殺される悪役令嬢とやらに助けて貰ったので、恩返ししようと思います。 リオ @oimo3takeo

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