第17話 第2層

「おお!ここが2層か~。」


2層はまあ簡単に言えば砂漠の町って感じだった。


イメージとしてはエジプトみたいな感じでいいと思う。


「なんか1層よりも栄えてるね。」


「まあ層が1個上がったからね~。それで1層より発展してなかったらなかなかやばいよ。」


「確かにそれはある。」


私たちはちょっとぶらぶらと街を歩いてみた。


第2層の今いる町の名前はカロイ。


多分エジプトの首都の名前を少しいじってつけたんだろうけど全然首都カイロほど発展していない。


家は砂を固めたやつ、砂岩?っていうのかなでできている。


扉はついてる家もあるけど大体ついてない。


プライバシーはどうするんだ・・・・・・。


なんか異世界っていうかなんというかよく見るやつだ。


「これ〇〇〇〇でみた!!魔大陸だ!!」


「ちょ、メアリー!某無職が異世界に転生する人気作品の名前を出すのはまずいって!!」


「あっ・・・・・・。」


メアリーは急いで口元を隠すような動作を行う。


ふぅ・・・・・・。危うく怒られるところだった・・・・・・。


まあこんな雑談も途中してましたよ~ってことでぐるっと回って町の探検は終わり!!


時間としては多分2時間くらいかな?


結構町としては広いほうだと思う。


どうやらこの町はでっかなオアシスの周りにできてるっぽくて町の外は完全に砂漠。


オアシスでは魚もちょっと取れるっぽいけどなんか見た目が気持ち悪いから食べる気にはならないかな~。


オアシスの周りにはヤシの木とか生えてたんだけどこれってオアシスでも生えるんだね。


「このゲームってすごいね。暑さとかもちゃんと感知されるんだ。けっこう暑いね。」


「あ、それ設定で切れたり強弱調整できるよ。」


「え、うそ!ちょっと早くいってほしかった!!ありがとう!!ちょっと今いじるわ。」


「いや、早く言ってって・・・・・・、ユウヒなんも言わなかったじゃん・・・・・・。」


「えへへ。」


ちなみにその項目は設定を開いて下のほうにあった。


温度感知


デフォルトでは5になってるみたいでもう0にして切っておいた。


「お~、なんか適温って感じする!!」


「これつけるとリアルで外出とかする時に暑かったり寒かったりでめんどくさいんだよね~。」


「へ、へぇ~。そうなんだ。」


あ、私には関係ないですねそれ。


「ていうか結構売店で売ってるの1層と違うね。あ、このトゥナってやつ2つください。」


「はいまいど~。」


「ん、ユウヒ。1個上げるよ」


ちょっと食べ物を投げてはいけません!!


まあ気にせず受け取ります。


「ありがとう。で、これどうやって食べる?」


「まあ普通に食べていいんじゃないの?」


「あ~、違うよ嬢ちゃんたち、それ半分に割って中の身を食べるんだ。皮は食べられないよ。」


「はい、ありがとうございます。」


メアリーは礼儀正しく返事をする。


「あのおじさん、これって何の実ですか?」


「ああ、これはサボテンだよ。」


「「サボテン?」」


サボテンの実・・・・・・、正直ちょっと不安なんですが・・・・・・。


「正直ちょっと不安・・・・・・、って顔してるね?」


なぬっ!?


「大丈夫だよ!おいしいから、食べてみ。」


持ってる短剣で半分に切って中を食べてみる。


うん、うん、これは・・・・・・。


「おいしい!!」


結構種は多い、てか多すぎるので気にせず飲み込むようにして食べる。


みずみずしくてジューシーでほんのりとした甘みのあるトゥナはこの砂漠の炎天下で食べるとマジでうまかった。


「メアリー!これ結構いけるよ!!」


「うん!!ほんとだね!!意外とうまい!!!おじさんあと10個頂戴!!」


「まいど~!!口に合うようでよかったよ!!また買いに来てくれ!!」


「はーい!ありがとおじさん!!」


そういって店を後にする。




「でメアリー、この後どうする?」


「どうしようか、まあ普通に私は1層に戻るかな。お店もやらないといけないし。」


「わかった。じゃあ今日はもうここらへんで私落ちるよ。明日から2層の探検始める。」


「うん分かったー、じゃあまた今度ねー。」


そういってメアリーは1層へワープしていった。

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