第181話 王都エクシア
大都市デュナメスを出発して数日、俺たちはエクシア王国の王都エクシアに到着した。
道中は俺お手製のゼハールト家専用高機動型馬車HWSによって快適そのもの。その内、対魔物専用自動追尾型ファンネルでも造って装備させようか…とも思っていたりいなかったり…。
それはともかく到着である。
さすがは王都…というべきか、大きい城壁に覆われに堅牢な門、そして警備体制も他所より多い。
まあ当然だろう、国の中心地であり、その中央には国の王が住まうエクシア城がそびえているのだから…。
王都は、そして王城は三つの城壁に護られている。
王都を囲む一番外側にある城壁。中に入り、商業区、住宅区を抜け、貴族区とを分けている二番目の城壁。
そして王城を囲む、最も堅牢で、最も攻撃性にも優れている城壁。
この城壁だけで魔物の攻撃などは跳ね返せそうなものだが、ソレに加えていくつもの結界をドーム状に展開していた。
この結界により王都への空からの攻撃ならば、ほぼシャットアウト出来るそうだ。まあ成竜クラスでないと攻撃は通らないらしいが、成竜なんて滅多に出ないしな…。
結界は王城を起点に、城壁に設置された八ヶ所の魔導具とを結び、八芒星を画き展開されている。
一ヵ所が壊れたりしても、他の七ヶ所で暫くは持つように対策されているらしい。もちろん九ヶ所目、というか中心である王城内の起点の魔導具を破壊されたら一発でアウトのようだけど…。
俺は『結界』自体に興味は無いが、それを構築している魔導具やその仕組み、そして結界を展開し続けるのにどんな魔石や彫金などが施されているのか、には興味があったりする。王城に行くのだから、可能ならば見てみたいものである。
それ以前に、王城には行きたくはなかったんだけどね…。
王都に到着…と言っても入場待ちである。デュナメスも長い行列だったが、王都もなかなか…。
デュナメスで詰所に連れていかれた時に聞いたのだが、やはり入場時の貴族特権は在るらしく、一般人とは違い別の入口に回され通れるようである。
王都だけ別…というようなことは無いだろうけれど、念のため行列に並びつつ、シーバスに門までひとっ走りしてもらう。
というか、シーバスは知ってるはずなのにデュナメスの時はワザと俺に教えなかったな?今、思い出したわ…。後でヒートエンド確定である。
「お待たせしました、列から外れて参りまし」「ヒートォォォ………エンドォッ!!」「ぐはあっ!?」
成敗っ!
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