第132話 ゴブリン迷宮 二階層ボス戦
ゴブリン迷宮二階層ボス部屋へ入る。一階層と同じく、俺たちが侵入すると入口の扉が自動で閉まり、部屋中央の地面に魔方陣が浮かび上がる。
俺としては、あの魔方陣を地面ごと破壊したらボス戦が終わるんじゃなかろうか?などと思ったりするのだが、お約束的にアカンか…と、前世でもさすがに試したことはない。
まあ多分、地面は破壊出来たとしても魔方陣は宙に浮いた状態で生きているだろうな…という予想はしている。…知らんけど。
さて、ボス戦である。
二階層はゴブリンリーダー率いる、ゴブリンソルジャー、ゴブリンアーチャー、ゴブリンシールダー、と相変わらず物理だけだが、今回は上位種を揃えてのパーティー編成である。
ゴブリンリーダーは戦闘力だけなら他の上位種と大して変わらないのだが、いるだけでパーティーとしての戦力が若干上がるので厄介と言えば厄介なのだが…。
「リーダーは最後で良い。アーチャーを魔法で牽制しつつ、ソルジャーから倒せ。シールダーは同じ盾で押さえろ。支援魔法忘れるな」
「「「応っ!!!」」」
「「はいっ!!」」
…と指示は出しても、言うほど先ほどまで…ボス戦前の通常戦闘と然程変わりなく対処していく仲間たち。レベルも突入前より二~三ほど上がっていて、これまでの戦いで身体の動かし方や魔法を行使するタイミングなどに慣れたこともあるのだろう。
苦戦する様子もなく、ゴブリンたちを圧倒している。
ここでリーダーの周りに魔方陣が4つ浮かび上がる。追加のゴブリンが四体出現した。中々に厭らしいが…。
今までの戦闘なら、この追加のゴブリンには俺が当たるのだが…戦闘中に敵の追加など有って当たり前のことなので、気を引き締めてもらうために自分たちで対処してもらおうか。
「「っ!?」」
「追加っ!?」
「うそぉっ!?」
「大丈夫っ!支援魔法いきますっ!」
回復役の娘が後方にいるのもあって、落ち着いて対応する。良い判断だ。
支援魔法をもらったからか、残りみんなも落ち着きをすぐに取り戻す。
「『
盾をドンッと地面に刺すように叩き付け、アーツを発動する。
おおっ!?あれは盾役のアーツか。
アーツを発動するとゴブリンたちのヘイトが盾役に集中する。
「『
防御魔法の青い光がみんなを包み込む。『防御上昇』と違い、攻撃そのものを防ぐ魔法だ。効果は短時間だが状況を変える時間が欲しい時には非常に有効だろう。
「みんなっ、今のうちにっ!」
「「「応っ!!!」」」
「十秒後っ、撃つよっ!」
掛け声と共に一斉攻撃。リーダーも『挑発』に釣られ前に出てきている。ゴブリンたちを撥ね飛ばしたところで十秒、攻撃陣が引いたところに…
「『
集まっていたゴブリンたち、そして前に出てきていたリーダーも巻き込み、炎の壁が吹き上がる。
………アレって防御系の魔法じゃなかったっけ?
炎の壁が収まるとほぼ全滅しているゴブリンたち。体力が多かったのだろうシールダーに止めをさして戦闘終了。
俺は最初に口出ししただけで、あとは全部自分たちで対処していたし出来ていた。うん、良いパーティーだと思う。
…で、結構魔力使っちゃってたけど…回復薬使う?
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