第41話 そうなのっ?
「貴方がいらっしゃるとは思っていませんでした」
「私も君が本邸にいるとは思っていなかったですよ?」
「いきなり何の話してるの?シーバス、セバス…」
ニコニコとセバスさんが俺の部屋にやって来た、と思ったらシーバスが話だした。当然、俺は疑問に思うワケだげど…。
「実は…」
俺の疑問に答え始めるシーバス。内容は…
かつてシーバスが先代執事長に付いて授業中やら何やらしていた頃に何度か裏の仕事で一緒になったことがあるらしい。
途中セバスさんと「っ!?シーバス、その話は…」「ユーリウス様なら大丈夫ですよ…」…なやり取りがあったが、シーバス…俺が大丈夫かどうかは俺に先に聞こう?
シーバスが執事長の座を引き継いでからは単独の仕事ばかりになったのでセバスさんに会うことはなかったらしい。
シーバス曰く、一対多ならシーバスの方に分があるが一対一はセバスさんの方が強いらしい。
そうなのっ!?
見た感じセバスさんはシーバスより一回り小さく、筋骨粒々というワケでもない。いつも優しい笑みを浮かべている初老な感じ全開のザ・執事っ!なんだけど。
「いや、お恥ずかしい…今は裏の仕事は受けておりませんので大分弱くなったのではないかと…」
「ご謙遜を…まだ訓練はしているのでしょう?」
「実戦に勝る訓練はありませんよ…」
少し恥ずかしそうに、だが笑みを崩さないセバスさん。
セバスさんを『鑑定』なんてしたことなかったから全然わからんかったわ…。
「貴方と仕事をした時は貴方がゼハールト家の者だとは知りませんでしたからね…」
そりゃそうだろう…裏の仕事を請け負っている人間が簡単に所属をバラすワケがない。
「まあ…ユーリウス様が本邸に行って
「…それは…大変申し訳なく思っております。私は何時から間違っていたのか…。ですがユーリウス様に…忠誠を誓うべき主人に正してもらいました。これからは…」
「そうですね…そうしてください」
「…はい」
セバスさんも別邸の状況というか状態は良く思ってなかったらしい。そう思ってくれるのはとても嬉しいことなんだけど…。
俺が本邸に来て変化が無ければ、もう突入する気満々だったらしい。ニコニコしながら話てるけどセバスさん…怖いよ…。
今、ここに来たのはソレをシーバスに…というか現執事長に言いたかったから、らしい…。…のは分かるんだけど…。
「シーバス、セバス…」
「「はい」」
「その話………朝イチで俺の部屋に来てするの止めてくんない?」
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