第2話 隠蔽解除!
「だあだぶ(隠蔽解除)」
寝かされているであろう室内に執事さんメイドさんがいなくなったのを確認して、俺はステータスの『隠蔽』を解除する。
…いや、首も上手く回せないから実際には視界に入っていないのと、なんとなく気配も無いな…程度なのだけれど…。
…とりあえず解除ったら解除!
するとステータス画面にノイズのようなものが走り、内容が徐々に変わっていく。
一度目の転生の時、チートスキルは貰えていたのだが、実は他にも貰った覚えのないスキルも持っていた。
このスキルはおそらく日本人の時の経験などがスキルとして反映されたのだろうと思っている。何故なら、得意でもないのに『算術』や『礼儀』などがスキル化していたからだ。
まあ全ての経験がスキル化されるワケではないことだけは分かっている。だって得意だと思ってたアレやコレはスキル化されなかったし…。
…才能?たたた多分、才能とは違うんじゃないかな、きっと…。
つまり、『スキル』とは『経験』した、かつこの(異)世界で『スキル』として『認識』可能なモノが『魂』的なモノに宿る・刻まれる、などして次の『器(肉体)』に引き継がれる。…と推測。
重要なのはその『引き継ぎ』方だと俺は見ている。
『ソレ』は単純に『記憶』の有り無し。
仮に『輪廻転生』が本当に行われているのであれば、産まれてきた子たちが俺のように記憶を持っているのであれば、『魂』のあるモノは全てが何らかの経験をしているだろうし、その経験を元にしたスキルを持っているだろう。
実際にはそんな事はないので『輪廻転生』時に『魂』に何かしらの措置がされている、ないし記憶を消去するようなシステムなのではないだろうか。
そして、『器』に宿る時にスキルが付与される。コレが運命的なモノなのか『ガチャ』的なモノなのかは知らんが…。
まあ日本でも、前世の記憶持ちは有能…っぽい感じだったから少なからず遠からず…な考察じゃあないかな?と少し自画自賛しておくことにしよう。
実際のところ『輪廻転生』が行われているかは知らんしな。『資格』はあっても『スキル』は日本人…いや、人類にはないし。
…確認することが出来ないだけで、実は持ってたりするのかな。『気』とかあるみたいだし?
まあそのうち大国の研究所とかが鑑定できる装置とか開発するじゃないかな?知らんけど。
さて…考察やら何やらはこの辺にして、隠蔽を解除した俺のステータス…を………。
い、いかん…考察やら何やらを…この赤ちゃんの…小さな…頭でやる…のは無理があった…か…。
ね、眠…い…。
駄目…だ………眠気…に………抗えな…………い…。
「………………すやぁ」
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