イントロ 二〇〇〇万分の一の確率
二〇〇〇万分の一。
これは年末の宝くじで一等を引き当てる確率らしい。
正直、あまりに途方もなさすぎてピンと来ない数字だ。
その確率を表す有名なブラックジョークとして、宝くじの一等を引き当てる確率よりも、その宝くじを買いに行く途中で、交通事故に遭って死亡する確率の方が、何百倍も高いなんて話もある。
確率上はゼロとしてほぼ無視されるようなその数字。
だけど、毎年、どこかの誰かがその二〇〇〇万分の一を引き当てているんだ。
月並みな言葉だけど、人はそれを
もうひとつ、奇跡のことを語るなら、こんな話はどうだろう。
巷にあふれる様々な
創作の世界の中では、奇跡はいろいろな色で、いろいろな形で、あふれている。
だけど、
そんな奇跡はあっただろうか?
俺はクラスで一番かわいい女の子と友達になれないし、もちろん二番目にかわいい女の子とも友達にはなれなかった。
俺にはロシアから来た留学生の友達はいないし、そもそもロシア語はおろか、日本語だってどこまで使いこなせているか怪しいものだ。
俺には痴漢や暴漢から女の子を助ける機会なんてなかったし、もしいざそのときに遭遇したら、きっと俺の足は恐怖ですくむばっかりだろう。
超人気Vtuberの中の人と知り合いではないし、都合のいいセフレだっているはずもない。
もちろん、この世界はゲームの舞台じゃないし、俺には過去に
だけど。
そんな俺でも。
ありふれた平凡に、しがみついて生きているような俺でも。
俺はキミに出逢えた!
優しくて、真面目で、不器用で。そんな性格だから、いつも貧乏くじばっかり引いていて。
恥ずかしがり屋で、すぐに顔を赤くして。
笑顔がとびきり可愛くて。あとおっぱいが大きくて。
いつも俺を肯定してくれて。
俺が迷ったときや苦しいときは、ただ、そっと隣に寄り添ってくれて。
いつも、前に一歩だけ進む勇気をくれたキミに。
ありがとう、今日まで一緒にいてくれて。
俺の人生で、キミに出会える確率は何パーセントだったのだろう。
その確率を、奇跡と呼んでいいのだろうか。
ふと、そんなことを思ったんだ。
そんなに笑わないでくれよ。
俺だって恥ずかしいんだから。
いいだろ? こんな日くらい。
少しだけ、昔話に付き合ってくれないか。
******
あけましておめでとうございまーす!🐰
本エピソードは新年のスペシャルエピソードとして、そして、本作のプロローグとして執筆しました。
時期を見て、エピソード順を入れ替えて、作品冒頭へ移動したいと思います。
さて、カクヨムコン8も折り返し地点。
あと一ヶ月。読者選考通過を目指して引き続き毎日更新を進めていきたいと思います。
本当に皆さんの応援が執筆の原動力になっています!
今後も応援よろしくお願いします!
昨年は大変お世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いします!
2023年が、皆様にとって幸せな一年になりますように!
あとお年玉として、☆の雨がこの作品に降りますようにw🌠
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