アジアカップ 日本対イラク戦 感想 その1
おひさしブリーフ。
…………相沢です。
どうも、一週間ぶりのご無沙汰です。
『フットボールのギフト』の方、オリンピック編がひと段落して、ちょっとお休みを頂いております。
というのも、アジアカップが始まっちゃいまして…………なかなか筆が進まない今日この頃。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
そんなわけで、金曜日の夜に行われた対イラク戦の感想を言ってくよ。
いやー、負けたねー。負けましたねー。
徹底的に相手に丸裸にされて負けてしまいました。
流石はバルセロナの元アナライザー。
日本代表の弱点を徹底的に突かれてしまいました。アジア怖っ。
というわけで、先日のイラク戦を取り留めなく書き綴っていきたいと思います。
まず、キーパーの鈴木彩艶選手なのですが、ベトナム戦から、いろいろ現在進行形で叩かれていらっしゃるので、あえて私が言う事も無いのですが……でも、試合開始早々のミドルシュート……あれはキャッチしに行かなければならないプレーだね。
Jでもあんなことしたら叩かれちゃいますよ。結局あそこからリズム崩した感がありますし……ただ、今の日本代表のGK事情という物を知っているか知っていないかでずいぶんと印象が変わってくるのでその点を書いていきたいと思います。
まず、権田修一選手。(権田選手はFC東京のデビュー戦から見ているのであえてゴンちゃんと書かせてもらいますよ♪)
カタールW杯の日本代表正ゴールキーパのゴンちゃんは、昨年末に脳震盪を起こしてしまい、その後3カ月近くブランクがある状態でとても招集できる状態ではありませんでした。
というか、森保監督。日本代表を選ぶ際にはJ2からは選ばないと言ってましたが、現状の代表のGK事情を考えるとそんな悠長な事言ってられるのかな?
そして、W杯サブのだったダニエル君は、昨年夏の移籍に失敗してクラブでポジションを奪われて数カ月、年末にやっと移籍してこれまた実戦から遠ざかっている状態です。
んでもって、中村航輔選手は9月に行われたトルコとの代表選で怪我をしてしまい、先日やっと復帰できました。(復帰おめでとうございます。)そんなわけでこれまたとても代表に招集できる状況ではありません。
というわけで、現役で日本代表のGKを経験している選手は……川島選手(40歳)と西川選手(37歳)と東口選手(37歳)と前川選手(29歳)と鈴木彩艶選手(21歳)。
もっとも、川島選手は去年ご自身が代表引退宣言をしてらっしゃいますので……
そして今回招集された鈴木彩艶選手と神戸の前川さんと野澤選手です。
ちな、我らがFC東京正ゴールキーパーの野澤大志ブランドン選手は日本代表での経験は確かまだなかったはず……
そう考えると、皆さんでしたら誰選びますか?
というわけで、試合の流れを追っていくよ!!
イラク代表は明らかに試合開始直後から、ガス欠上等で一気に日本に攻め込んできました。
これは監督のヘスス・カサスにそうとう焚きつけられている感じです。
ちなみに、このヘスス・カサスという監督。バルセロナやスペイン代表のルイス・エンリケ監督の右腕を長年やってらっしゃった方でございます。
そりゃー、まあ、有能だわな。
W杯のコスタリカ戦とかで見せた日本の弱点は既に完璧に分析している感じです。
日本の苦手なハイボールの競り合いを積極的に仕掛けて来る。
谷口選手、相当狙われてましたね。あそこでボールを収められると本当に苦しい。
イラクの狙いはドンピシャでした。
そして、初戦のベトナム戦で活躍した南野選手を使いたかったのか、ここで禁断の左南野を選択。
まあ、みなさん、中に入りがちな南野のプレーをダメダメだといろんな人が言ってますが、今回は後もうちょっとの良いところまで行ったんじゃないかと思うのです。
というのも、南野がハーフレーンに入りがちなお陰で、大外の左サイドレーンが空き、伊藤洋輝選手のオーバーラップがしやすくなり、イラクゴール前で数的有利な状況を何度も作れたからです。エッヘン。
ただし、詰めが悪かった。
もともと、クロスの精度がそんなに良くない伊藤ヒロ選手。
案の定、ゴール前まで攻め上がるも、得点の香りが全くしないクロスを入れまくりです。
テレビを見ていた皆さんも頭を抱えてたんではないでしょうか?
私、録画した試合を何度も見直してみました。
伊藤ヒロ選手の効果的なクロスは後半早々のクロス位だったのですが、ゴール前のあそこまで持ち込んだら、そもそも、もう、合格なのです。
そこで、タキ君。ゴール前に入るのではなく(得点が欲しいのは分かるけど)、ヒロ君のフォローに入って欲しかった。
ヒロ君が上がった時、コースを変えてニアサイドに飛び込めば決定的なチャンスを何回も演出できたはず。もしくは下りて来てリンクマンになるとかさ……
だって、ゴール前の混戦で、キレキレのターンと折り返しができるのは南野選手の真骨頂。
後半、そういうプレーを何度かしてくるようになったのですが、既に伊藤ヒロ選手もスタミナ切れで上がれなくなってきました。
そこは試合前に約束事でしっかり決めておいてほしかった。
伊藤ヒロ選手が上がった時には、ハーフレーンに入りボールを待ってほしかった。
前半の何度かあった伊藤ヒロ選手のオーバーラップ時、南野選手はセンターレーンに入っていったのが残念だったと思います。
だから、みんながダメダメだと言っている左南野は私はそんなに悪いとは思ってないのです。
伊藤ヒロ選手の上りを引き出すことができるし、あの上りは今後の日本代表の武器になると思うのです。ただ、クロスの精度はあまりよくないので、そこで、しっかりとニアに入ることが前提ですよ!!
そういうとこやぞ、タキ。これにはクロップ監督も苦笑いですわ!!
ついでにイラクの4バックの身長も調べて見たよ!!
右から、
3番フセイン・ハイダル・アリ、182cm、
4番スアド・ナティク・ナジ、186cm、
2番レビン・カリーブ・スラカ、192cm、
25番アフメド・アルハジャジ、187cm。
ちなみに日本代表の身長は、
8番、南野巧、174cm、
18番、浅野 拓磨、173cm、
20番、久保建英、173cm、
14番、伊東純也、176cm、
…………………………って、うおぉい!!
分析官、29人もいるんなら仕事しろ!!
前半から仕掛けも工夫もないクロス散々入れてたけれど、こんだけ身長差があったら入る訳ねーだろ!!
(試合終了直前のCKでやっと点入ったけど……相手スタミナ切れで足止まってただけだからね!!)
そんなわけで、今度は右サイド。
試合開始早々の軽いプレーであわや失点の危機を引き起こした菅原選手。
あそこで平常心が保てなくなったかな……と。
その直後の鈴木彩艶選手のパンチングから、スローイングとなって右サイドを崩されての失点。
あそこで、完璧に掛かってしまいましたね。「取り返してやろう!!」って。
この二つのプレーで完璧に冷静さを保てなくなってしまった菅原選手がこの試合のキーマンになっていきます。
ただでさえ、試合前にミーティングで居眠りしてたのをSNSで上げられて、名誉挽回とばかりに掛かり気味で試合に臨んだ菅原選手は、この後、手痛い代償を払う事となります。
ってか誰だよ。あの写真SNSで上げた奴。ああいう事は百害あって一利なし。ちゃんとあの後森保さんが個人的に注意すればいいだけの話でしょ!!
試合に戻ります。
掛かり気味の菅原選手は、その後何度も無謀なオーバーラップを繰り返し、その都度、イラクから裏を狙われてピンチを引き起こすようになってきます。
ここでバランスを崩し始めた日本代表。
左南野の弊害がここで現れてきます。
本来、左サイドで張ることを求められている南野選手が中に入り空いたスペースを埋めるべく伊藤ヒロ選手が上がるようになった来たのですが、そのしわ寄せが右サイドの菅原選手に襲ってきたのです。
ホワイトボードで書くとこんな感じ。
https://kakuyomu.jp/users/t-aizawa1971/news/16818023212250326420
んで、この菅原さんの右サイドを狙われてた訳ですね。
しかも、試合開始早々のミスをカバーすべく掛かり気味の菅原さんは、結構な頻度でオーバーラップ。
そして、その上がった先には伊東純選手がいるという。
こんな感じで右サイドが渋滞して機能不全を起こしていきます。
さらに日本にとって驚きだったのは、イラクの左サイドバックの25番。アフメド・アルハジャジ。
wikiで調べて見てもその情報が出てこないのですが、前後半に渡り、伊東純選手と久保選手をほぼ完ぺきに抑えきっちゃった。すげー。こんな選手アジアでまだいるんだ。
Jリーグのスカウトの皆さん。唾を付けるのなら今のうちですよ。
そうしてこういう展開になると途端に空気になる、ジャガー浅野(ガオー)選手。
前半何度かチャンスはあったのですが、それ以外は特に見どころなしでした。
というか、全体的にパフォーマンスが良くなかったですね。
そして相手の監督が良く日本を調べている。
前線から日本お得意のプレスが掛かると、すぐに、トップの18番、アイメン・フセインの頭にあわせて来る。
しかもそれがしっかりと収まり、日本のピンチに一瞬でひっくり返る。
この状況は後半冨安選手が入るまで続きます。
あとは何なんでしょうかね、この試合全般を通して、明らかに高さで負けているイランDF陣に対して、工夫の無いクロスを入れる攻撃は。
全て見事なまでに跳ね返されました。
そこは、一人下りて来てボールを繋げるとか、裏をかいてドリブル突破をはかるとか……あまりにもノープランなクロス攻撃に得点の匂いはほとんど感じらない前半。
ポジショナルプレーの概念には数的有利、位置的有利、質的有利という三つの考え方がありますが、これは高さ的な有利として4つ目にカウントしてもいいんじゃないですか?(これも質的有利に入るともいえますが……)
もう一回おさらいを兼ねて、日本の選手とイラクの選手の身長差を見て見ましょうね♪
イラク代表、
3番フセイン・ハイダル・アリ、182cm、
4番スアド・ナティク・ナジ、186cm、
2番レビン・カリーブ・スラカ、192cm、
25番アフメド・アルハジャジ、187cm。
日本代表、
8番、南野巧、174cm、
18番、浅野 拓磨、173cm、
20番、久保建英、173cm、
14番、伊東純也、176cm、
9番、上田絢瀬、182cm、
唯一、上田選手が張り合えるかどうかって感じですが、それでも、2番のレビン選手とは10cmも差がある。浅野選手に至っては、ほぼ20cm……
ってか、何度か、試合中にイラクの4バックの前に、伊東純選手、浅野選手、南野選手が並ぶんですけど……ちっちぇーよ!!
比べてみると、すんごいちっちぇーよ!!
点入る香りが全然しねーよ!!
しかも、工夫なくイラクの4バックに対して横に並ぶよ!!
そしてそこにクロスが入るよ!!
跳ね返されるよ!!
当たり前だよ!!
それが何度も続くよ!!
地獄!!
すんごい地獄!!
せめてタキ君が前に降りてこうよ、ターン上手いんだからさ……
それでも、日本の選手達の質的な高さによって前半何度か決定的なチャンスが訪れます。
21分、ゴール前の混戦から、遠藤選手のオーバーヘッド。
……普通にヘッドでいけませんでしたか?
26分のイラクの左サイドの25番、アフメド・アルハジャジ選手のこの試合唯一のやらかしと言える、足を滑らしての転倒で伊東純選手がドフリー。
しかし、菅原選手のパスミスでおじゃん。
31分の浅野選手の抜けだしで、伊藤純選手がフリー。
これを浅野選手が宇宙開発シュートでおじゃん。キレるイトジュン。
それ以外にも、何度か得点のチャンスがありましたが、ことごとく逃す日本代表。
そうなると、流れはいつの間にかイラク代表に。
すると、前半の40分過ぎから、露骨に菅原選手の裏を狙われるようなります。
43分のピンチは菅原選手のイトジュン選手へのパスミスから。
そして、ついに後半アディショナルタイム3分、イラクに追加点が入ります。
菅原選手に入ったこぼれ球を、7番のアミン選手と25番のアフメド・アルハジャジ選手に挟まれてボールを失うと、一気に縦に抜けるアフメド・アルハジャジ。
日本のゴール前左ポケットまで侵入すると、そこからクロス。
そして、そこに18番のアイメン・フセイン。
ネット記事では、伊藤ヒロ選手が、抑え切れて無かったといろいろ酷評されてますが、スローで何度も見返すと……いやー、うまいわ、この18番。
伊藤ヒロ選手が首を振って見た瞬間にファー側に走っていって、首を戻した瞬間にニア側にステップを切っている。
人数の足りてない日本代表はこれで、ジ・エンド。
ってか、松木さん……45分にアディショナルタイムが5分と掲示されたら「5分あったら2点は入る」……って、そういう事言うと、大体、痛い目に合うのがフットボールのお約束ですよね。
その2に続く。
えっ、続くの、これ?
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