第8話 「セツラの兄カイン」
「ダヴィデ!私の兄カインを紹介します。
兄も夢見の一族の末裔であり、私と同じく預言者サムル様にお仕えする者です。」
セツラは、ダヴィデに兄カインを紹介した。
「カイン!!
はじめまして!」
「君がユダ族のダヴィデか!!噂は聞いているぞ!
預言者サムル様より油注ぎを受け、アブラハ族の未来を担う有能な少年だそうだな!!!会えて嬉しく思っているぞ!」
「こちらこそ!カイン!よろしく頼む!
早速だが、サウジ王の元にペリシテ国の軍隊と戦う為に、12部族から兵士が多く集められていると聞いたが・・戦況はどうなっている?
俺の兄達も徴収されているので、とても気になっているのだが・・」
「ダヴィデの兄さんは、確か・・2人いたな?
彼等は、残念ながら選別から漏れてしまったようだよ・・」
「兄さん達が外された?一体どうして?」
「預言者サムル様は、おっしゃった。
戦いに対して、恐れを抱く者は、相応しくないと・・」
「俺の兄さん達が恐れを抱いたというのか?」
「預言者サムル様は、全てを御存知じだ!
そして夢見の一族である私達兄弟も、戦場から離れていたとしても
集められた兵士達の戦意を図り知る事ができる・・残念ながら・・ダヴィデの兄さん達は、勇敢な兵士であるようだが・・僅かにペリシテ軍への恐れを抱いてしまったようだ・・」
「そうか・・・しかし人は強者に対して恐れを抱く者だろ?
俺も戦いは怖い!しかしそれ以上に憎きペリシテ軍と戦いたい!
カイン!俺を戦場に連れていってくれないか?
サウジ王に戦いに参加させて貰えるように頼みたいのだ!」
「ダヴィデ!!
君は何故?戦いたいのだ?」
「俺には戦う目的がある!
愛する母国を、家族を守りたいのだ!
そして・・起源の主を信じず・・自分勝手に傍若無人な振る舞いをしているペリシテ国への怒りが収まらない!これから力をつけて、敵を殲滅できるように
俺はとにかく立ち向かうのだ!!」
「良い覚悟だ!!!
分かった!!サウジ王に会わせよう!!!
預言者サムル様も、ダヴィデの到着を待っておられる!」
「預言者サムル様が!!一体どうして?」
「実は、サウジ王も、戦いに参加する事が許されなかったようだ・・」
「サウジ王が?何故?」
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