第2話 「2日前の出来事」
「親分!この先のリエラ村に夢見の一族の少女がいる、というのは本当ですか?」
「その通りだ!少女の名はセツラ!利発でとても美しい少女だという噂だ。
セツラ獲得については、数年前よりアーサー国の貴族から懸賞金が出されており、かなり高額なので我々蛮族組織が必死になって探してきだが、情報が全くなく、噂を耳にしても、すぐに姿を消してしまい、少女の影すら見る事は困難である!と言われていた。」
「今回のセツラ情報は確かなものなのでしょうか?
本当に実在する少女なのか?怪しまれていた所ですが・・」
「今回の情報は、セツラの一族からの内通者の密告があり、背丈や人相描き、住んでいる場所まで事細かに記されている!まず間違いないだろう!」
「親方!情報提供のあったリエラ村に到着しましたが、人気がないようですが、どういう事でしょうか?」
「構うことはない!
とにかく内通者からの指示のあった雑木林にある赤い屋根の古屋を探すのだ!」
蛮族の野党一味は、すぐに赤い屋根の古屋を発見したが、少女の姿はなく、もぬけの殻であった。
「親方!誰もいません!!」
「どういう事だ!?」
◇
セツラは、野党が到着する直前に、古屋を出ていた。
「運命とはいえ・・
何故?野党一味に捕らえられなければならないの?
野党の手に落ちるなど・・とても怖い・・兄さんが必ず助けが来るから・と言っていたけど・・やはり・・我慢できないわ・・ごめんなさい!兄さん!!」
「親方!子供が通ったばかりの足跡がありますぜ!
跡を追いかけていきましょう!!」
セツラは、必死に走り、岩陰にひっそり隠れていたが、見つかる運命にあった為に、すぐに捕えられてしまった。
「お嬢ちゃん!名前は?」
「・・・・・・・・・・・・・」
「この子が目的の少女で間違いないだろう!
明らかに他の子供とは様子が違う!気品があり、かなりの美少女だ!
もし間違っていても貴族に高値で売る事もできるだろう!
「捕えろ!乱暴に扱うなよ!」
セツラは、内通者の密告により蛮族の一味に捕らえられてしまった
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