第9話
箱一杯のラブレター。見つけ出すのに苦労することはないだろうと、
だから、ご飯を食べる以外、何にも、本当に何にもすることがないのに、ぐうたらして、
――最初は昼ご飯を食べてからと想い、
――昼ご飯を食べたら食べたで、ついつい、うとうとしてしまう。
そして晩ご飯の後に、ようやく探し出す。
でもラブレターを見つける必要はない。
箱。箱。
ゲームの中では、箱には
いわば遊び心である。
ただ、私にとってはこんな見つけ出しやすいものはないと想い、まず寝室を見回すが、無い。
それもそうか。だって、この寝室には召し使いのおばさんも好き勝手入れるみたいだから。目につくところには置かないわよね。
納得。納得。
そう想い、
クローゼット
――やっぱりエリザベトも女の子、たくさんの服にたくさんのクツ。
押し入れ
――あんまり入ってない。
まあ、女の子がまずは服とクツにお金をかけるのは、現代もゲームも、いや夢だって、そう現代も夢も余り変わらないのね。
納得。納得。
などとしている場合ではなかった。
無い。
ほろ酔い気分とはいえ、一人では抱えられないほどの大きさ。しかも、デザインは
ウソ。
余りの結果の衝撃に、探し続ける気力も無くなり、この夜はこれでノックダウンの私。
明日は
そう、心に決め、ベッドに入る。
そして想った。
(いい加減、覚めていいぞ。私の夢)
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