(一)-9

「演説は明日だ。時間がないんだ。俺たちで直接やるしかない。それは基地でも話しただろう。ぼやくな」

「その会場警備の方はどうなっているんだ」

 アレンは玄関から出て廊下を先に歩いて行った。

「会場近辺の建物は日本の警察が安全確認をしている」

 ティムは歩いて行くアレンを背後から歩きながらそう応えた。

 二人はエレベーターホールの前に来て立ち止まった。

「日本の警察は大丈夫なのか」

「問題ない。海兵隊マリーンも協力しているし、シークレットサービスも動いている」

 ティムがそう言うと、エレベーターが到着する合図のベルが鳴った。


(続く)

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