4-3 彼が受け容れられない、彼女と彼女の話 ……の裏

◎エピソードの狙い


 義花→咲子の恋心が仁輔に看破される回。ついでに、咲子→義花も察される回。盛りだくさんですね……


 RNシリーズの月野陽向とかもそうなんですが、恋愛における膠着状態を突破する手段として「言われてないけど見抜いて迫る」があります。事情を共有する範囲を限定していたところに、その範囲を拡張する力が加わる。今回は家族(&家族同然)の間柄なので、その勢いも強烈です。


 仁輔は義花&咲子に利用されてきたと気づいているから、今さら退けず。

 康信はクソ理系仕草といいますか、「検討の材料となる情報に虚偽・秘匿があっては困る」を恋愛にも適用してくるのであんな言い方に……こちらは義花も同意していますが。


 そして、普通なら一発アウトなすれ違いを経てきた義花&仁輔も、いよいよ溝が深くなりました。仁輔の「母に植え付けられた気持ちと自分の気持ちの区別がつかない」が、この関係の難しさの象徴のようで好きですね。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る