12/18 反抗期

 メッセージはなかなかの深夜まで続いたのだが、これはきっと明日になったら父氏になにか言われるな……と思ったものの、高校生なのだから少々怒られるくらい覚悟でいいのかもしれない。

 有菜先輩は反抗期真っ盛りという感じだし、自分も少し反抗的になっていいのかもしれない。

 有菜先輩にこのメッセージの話をしたらなんて言われるだろう。褒められるだろうか。とにかく眠気の誤字をごまかしつつ、どうにかメッセージを続けるうちに、相手が寝落ちしたようだった。ようやく寝る。

 翌朝起きてみるとくまがひどい。その顔で朝食を食べていると、やっぱり夜中にスマホをいじっていたのか、と注意された。さすがにいつまでも黙っているわけにもいくまい。自分は覚悟して、

「同じ学年の、ちょっと気になる女の子とチャットしてた」

 と答えた。父氏はコーヒーを噴きそうになった。母氏はトーストを落した。

「春臣さんに、女の子の友達が?!」

「春臣おまえモテないくんだったんじゃないのか?!」

「中学のときの決勝3ポイント見てたらしくて」

「そうかあ……よかったな春臣」

 怒られるどころか褒められてしまった。そういうわけで園芸部に出動する。

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