　終業式の日、有菜先輩主催の茶飲み会が開催された。みんなでコーラなんぞ飲みつつ冬休みの展望を話す。

「で、インスタからメッセージきた？」

　有菜先輩がワクワク顔で訊いてくる。かくかくしかじか、と説明したところ、先輩たちと翔太氏は崩れ落ちた。

「な、なんでござるかそのリアクションは」

「だってさあ女の子に頼られてその塩対応はなくない？！」

「インスタの外国人からのメッセージはパクツイ的なのとは限らないよ？！」

「つか黒崎さん英語の成績大丈夫なん？！」

　全員違うリアクションだった。

　とにかく優しくしなさいと有菜先輩に叱られた。沙野先輩には使うＳＮＳは空気感を確認しなさいと言われた。翔太氏にはその女はよしとけと言われた。

「フーム……これなんでござるが、リンク先のアカウントがパクツイぽいんでござるよ」

「アッこれはパクツイ的なやつだ」

　沙野先輩が前言撤回した。

「沙野ちゃん、パクツイってなに？」

「ツイッターで、バズってるツイートをそのままコピペして画像とかもそのまま転載するやつ」

「えっそれ犯罪なんじゃないの？」

「だれも取り締まらないからやってるアカウントをブロックするしかないんでござるよ」

　有菜先輩はツイッターを無法地帯だと思ったようだった。それで合っている。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい