第24話

 事を終え、私は寝室の扉をきちんと閉め、一階へ降りてシャワーを浴びました。Tシャツは多少滴りがありましたが、紺色のため目立つほどではありませんでした。


 そして私はリビングのソファでDVDを流しながら仮眠をとりました。無意識に力を込めた右腕とそれを支える左手は、次の日に筋肉痛を患うだろう程に張っていました。その腕を軽く揉みながらいつの間にか眠ってしまったのです。


 目を覚ますと、暖かい陽射しを浴びていました。午前七時でした。雨は見事な程に止んでいました。


 私は冷蔵庫を開けて食材を選別すると、フライパンで卵を焼きました。そしてオーブンで食パンを焼きました。


 それから天使を起こしに行きました。天使は眠たそうにしていましたが、一緒に出掛けることを伝えるととても喜んで起き上がりました。両親は既に仕事へ出掛けたことを伝え、一緒に一階へと降りました。


 そして今日は私が朝食担当をおおせつかったと告げて、二人で朝食を摂りました。天使は美味しそうにトーストを頬張りました。


 もしかしたらこのひとときを私は切に望んでいたのかもしれません。こうして一軒家で二人で住み、私の作った朝食を微笑んで食べてくれる天使の姿。それが私の理想の家庭像だったのではないでしょうか。こんな暖かく平和な朝を迎え、一緒に愉快に朝食を摂りたかったのです。

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