40歳目前 子供嫌いの妊娠体験記

なな

第1話 専業主婦願望と妊娠恐怖症

小学生の頃から

将来は専業主婦になりたいと

思ってた。


シンデレラも、白雪姫も

王子様と出会って

幸せに暮らしたらしいから


私も、まだ見ぬ旦那様と二人で

いつまでも幸せに暮らしたい、と願った。

子供はいらない。


小学生の時から

なぜか、子供が嫌いで

妊婦さんの気が知れなくて


しかも


テレビで

ベッドでお腹を出して

横になってる妊婦さんを見て

とてつもなく、怖かったのを覚えている。


子供の頃から、子供が苦手。

子供を妊娠することも

産むことも、育てることも

家庭内暴力のニュースとか


とにかく、いろいろ怖すぎた。



小学生の頃だったかな?

ノストラダムスの大予言が流行って

1999年に地球が滅亡すると

大騒ぎになっていた。


地球が滅亡するとしたら

その年、私は30歳くらい。


早く結婚して

さっさと、専業主婦の夢を叶えたいけど


あんまり早く結婚すると

地球滅亡の前に

子供を産まなきゃいけないかもしれないから

子供心に

それは、痛い分だけ、損だと思った。



できれば、子供を産まずに一生を

送りたい。

そして、専業主婦になりたい。

本気でそう願った。


*子供が好きな方、子供が欲しい方、

こんなこと書いてごめんなさい。



そして、来る1999年。



私は、まだ結婚しておらず

結婚の気配すらなかった。


人は、適齢期になったら

自動的に結婚するものだと

信じていたのに。


その時には、妊娠出産の恐怖より

結婚できない恐怖が勝っていた。

職場に、時折、赤ちゃんを連れて

出産報告に来る人がいるけど、

それが、耐えられなくて

用事があるふりをして席を外したりした。


いつになったら

私は結婚できるのか。


何度も、縁結びの祈願をしたのに

30歳目前、専業主婦の夢は叶わなくて

地球も滅亡しなかった。



それから、約10年が経ち

40歳が、もう目の前に見えて

親の介護も始まって


諦めた途端に

なぜか、結婚💒


その時になって、不意に

あの、小学生の頃に感じた

出産の恐怖を思い出した。



なんとなく、子供嫌い とは

言わない方がいい気がして


でも、なんか伝えたかったから

子供は無理かも、と主人に言ったら


主人は


「僕は、子供が好きだよ。

でも、君は、自分の年齢を考えると

子供のこと、不安なんだね。

僕は、子供がいなくても大丈夫だよ。」


と言ってくれて、心底ほっとした。



からの〜 なぜか

・・・妊娠。



産婦人科で、

「おめでとうございます」

と言われた瞬間、反射的に

頭の中が???でいっぱいになった。


つわりが苦しくて

出産は、きっと痛すぎて

出産後は、たぶん、時間もお金も飛んでいく。

なんで、私がそんな目に?

と、思っているのに


めでたい とは?



子供を授かることが、なぜ

幸せであり、祝福であり、喜びだと

決まっているのか?



覚悟の決まらない母親

ここに誕生だ…。



それでも、笑顔で

主人に妊娠を報告すると




「・・・大変なことになったね」



……。


え?えーーー?



まさか、

母親だけでなく、父親まで。




そんなこんなで

妊娠生活が始まりました^_^


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