とある作者の独り言 7)テンプレ万歳

 暫く前に作者、話題の映画の一つを見に行きました。第95回アカデミー賞歌曲賞を受賞した「RRR」です。S・S・ラージャマウリ監督の作品です。


 見てる最中に思いました。「テンプレ万歳!」


 映画の感想は人それぞれです。作者の感想を、どなたかに強制するつもりはありません。十人十色ですから、各自違った感想を持って当然です。この先は、作者個人の感想です。


 これからご覧になる予定の方がおられましたら、是非、ご覧になってから、続きを読んでいただけたらと思います。楽しい映画です。


「SAVE THE CAT の法則 本当に売れる脚本術」という本があります。著者 ブレイク・スナイダー、役者 菊池淳子 (敬称略)


 この本の中では、映画には、幾つかの典型的な型があると解説されています。テンプレートですね。


 「RRR」を見て作者は思いました。


注意! 映画をこれからご覧になる方は、ここで一旦ブラウザを閉じましょう。映画をご覧になってから、またおいでください。

 

。 

は、


 ところで、帝国総統の奥様キャサリンを演じた女優さん、素晴らしかったですね。彼女の迫真の演技で、観客の気持ちは主人公に大きく引き寄せられたのではないでしょうか。



 では、今度こそ本当に作者の感想です。


 「時代劇の悪代官退治、インド版!」


 インド映画らしい演出を楽しみながら、織り込まれた二つの恋物語に心和みながら、作者は全く別のことも考えていました。

「日本の時代劇も、インドで受け入れられるかもしれない」


 攫われた少女の救出、死んだ父との約束。友情とそれぞれの大義の衝突、等。

淡々と紡がれた、load、aim、shoot に、父の覚悟と、それを引き継ぐ息子の決意を感じたりもしました。様々なテンプレート、モチーフが組み合わさった楽しい作品でした。

 

 国を超えても、人が好む物語には、共通点があるなぁと感慨深く、映画を楽しみました。インド映画ならではの、超ど派手な演出も楽しめました。


 物語のテンプレートに関しては、様々な意見があるでしょう。繰り返しになりますが、各自意見は異なって当然です。全員が同じであることなど、期待できません。


 ただ、良いものは、良いのですよ。「RRR」は良かったと思います。本当に。無論、他の感想をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。皆それぞれ、自分が好きなものが好きなのです。他人が好きなものを好きである必要はありません。自分の好きなものを大切にしたい気持ちがあるならば、他人がその人の好きなものを大切にしたい気持ちがあるということを、尊重できるのではないでしょうか。


 良い映画の中に、テンプレートが隠れていると作者は感じました。


 エンターテイメントっていいなぁと思った一作でした。


 ところで。「SAVE THE CAT の法則 本当に売れる脚本術」で紹介されている型の中には、「悪代官退治」というものはありません。念のため記載しておきます。

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