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文学・歴史

歴史ジャンル、推薦のことば

 カクヨム・コン8、はじまりました。今回はエンタメ総合というジャンルがもうけられており、歴史ジャンルにも応募の道がひらけて、ありがたくおもっています。みなさん、歴史に関する小説を読まれたかた、おられるでしょうか?


 歴史についての小説はあるていど史実に忠実な小説と、創作した小説があります。みなさんは歴史小説を読まれたことがあるでしょうか?


 そもそもわれわれはこのように「小説」、「文学」、というものを楽しんでいるわけですけど、なんででしょうか?


 一つには、人間の感情をかんじる、たのしい、という部分もあるのかもしれません。恋愛、人情というのは、小説の根にあるものかもしれないからです。


 人情というものには夢や希望などもあり、感性をゆたかにするものもあるかもしれません。


 カクヨムの歴史作品にはいろいろな作品がありますが、硬派なものから、歴史IFものまで、さまざまなものがあり、恋愛や人情など、人間の感性をゆたかにするものがあるとおもいます。知識系でかつ楽しいものもあります。


 そもそも歴史、というものは、過去にあったことです。それを今の我々がどのようにえがくか、設定や、人物造形、その描きかたもふくめて、さまざまな作品があるとおもいます。


 歴史というものは、むかし、雨とかかわりがあった、ときいたことがあります。


 耕作・栽培にせよ、狩猟にせよ、そして残念ながら戦いにせよ、天候は人間を左右します。その天候をはかるところから「占い」がおこなわれるようになり、未来を予知できる神につかえるものが政治をおこなうようになりました。


 日本の卑弥呼(日御子・日巫女)なども占いによって政治をおこなったとされますが、それらの占いの記録から神話がうまれて、文字もでき、文化がつくられるようになった。レイン・メーカー、天候がわかるもの、自分はうろおぼえでくわしくないですが、未来を占うこと、宗教、政治などが、歴史にかかわりがあった…、そのようなことを聞いたきがしています。


 ものがたりというものは、時間のうごきをともなうものですが、歴史というものは、その時代の時間にくっついて、またその時代の社会にもくっついて、われわれにうったえかけてきます。


 因果、とか、原因と結果とかともいいますが、時間のながれのなかで、人間がどのように生きたかをえがく、人物が成長したり、成功していく、魅力的な架空の歴史ものがたりなどもありますが、そのような時間のながれと人物のうごきを感じながら、歴史をよんでいただければおもしろいかもしれません。


 歴史は空想するゲームの側面ももっています。


 戦国時代の武将は囲碁をこのんだというはなしもききますが、要はさきを読む、人間を読む、ということです。歴史とは人間観察、心理や社会の戦略的な分析でもあります。そして歴史の小説は作家がその空想のあそびを再現してみせたり、読者をしんみりさせたり、考えさせたりするところがあります。


 基礎教養として歴史をまなんだとて、必ずしも成功が約束されているわけではありません、が、楽しいし、考える力、想像する力がつくことはあるかもしれません。


 役に立つだけでなく、物語としておもしろい作品もあります。シェークスピアは史劇(『マクベス』、『リア王』など)をいくつか書いていますし、ディケンズの作品や、『レ・ミゼラブル』のような大作も歴史をふまえている面があります。司馬遼太郎さんの作品、池波正太郎さんの作品、藤沢周平さんはしんみりさせるし、山本周五郎さんは人生を考えさせてくれます。人さまざまです。


 どうです、歴史の作品に、手をのばしてみませんか?


 カクヨムにもおもしろい書き手はたくさん多くおられます。素晴らしい作品とのであいがあることをねがっています。

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