遺書と言って渡されたのはライトノベルでした。
フィガレット
エピローグ
第1話 エピローグ
葬儀はしめやかに行われた。
友人は余り多く無かった様で、
本人も家族もそれほど信心深い方では無かったため、
家族葬という形で静かに行われた。
私はその死をまだ完全には受け入れられずにいた。
・・・
それから暫くして家にある男が焼香に現れた。
そして一束の小説原稿を私の前に差し出した。
その男は言った。
「これは彼女の遺書です」
それはライトノベルのようだった。
私は何をふざけているんだと憤った。
そして男を睨みつける。
すると男は真剣な顔で言う。
「そして彼女の生きた証です」
その真剣過ぎる姿に私は怒る気も失せた・・・。
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・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・
・・
全てなくなってしまうなら
最後に記憶に残るものはなに?
姿なのか、声なのか、言葉なのか、温もりなのか・・・。
どうか、かなしみにならない様に。
いつか消えゆくのなら
最後は言葉がいい。
言葉は意志を育てるから・・・。
もし永遠なら
最後は声がいい。
声はうたとなり、かなしみを風に溶かすから。
・・・
不思議な詩だ。
永遠など存在しない。
永遠は『実現しない願い』だ。
ならこの問いの答えは・・・。
・・・
でもそれはいつまでだろう?
・・・
この
・・・・・
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これは小説投稿サイトを舞台に、とある女性の死を中心に
一つのライトノベルによって伝えられる想いから
繰り広げられる物語。
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