Soul Grief 心の祓魔師

おざごん

第1話 悪魔との邂逅

「ど、どうして、こんなことっ泣」

ドンっという音が体育館裏で響く。尻餅をつき、手さげに入れていたお弁当をばら撒かれる。おにぎりと冷凍食だけの。

「おめえ、お父さんいないんだろ?可哀想だよなあ、お弁当も冷凍ばっかで、嫌われてるんじゃねえの?笑笑」

「そ、そんなことない!!お母さんはぼくのことを思って!!っっ、、」


俺は白金炎里、小さい頃に父を亡くし、シングルマザーだからと、虐められていた。

母はとても愛情を注いでくれて、いじめられていると知った母は、引っ越しをしてくれ、中学からは虐められなくすんだが遊びに行くお金や携帯なんかも持ってなかったし、部活にも入らなかったから友達はできなかった。

高校は行ってみたかったが、早く働いて母さんを楽させたいと思い、今は某ハンバーガー店で働いている。

これは、そんな俺が悪魔と出会い、祓魔師になるお話だ。




炎里「ふぅ、、、」


「何溜息ついてんだよお、幸せ逃げるぞ?」


炎里「幸せなんて元々もってねえよ、笑

青斗、今日の帰り本屋寄って帰ろうぜ」


青斗「お、いいね、ちょうど俺の好きな先生の本の発売日なんだよな」


こいつは真田青斗、同い年で高校一年生だ。バイトで知り合って意気投合して友達になったってわけ、本は安い金額で長く楽しめるから趣味になっている。


炎里「好きな先生って、どうせ漫画だろ笑」


青斗「まぁなー、漫画も面白えんだから、またうちに読みにこいよな」


炎里「あぁ、今度の休みにでもいくよ」


時計の短い針が7を刺す。19時だ。アルバイトが終わり青斗と一緒に駅から少し離れた本屋さんに向かう。個人でやってる小さな本屋なんだけど、古本が安いしその、えっちな本も簡単に見れちゃうから、ね、そういうことだ。

今時そういった本は買う人はかなり減っているのだが、ネット環境の使えない自分のガラケーでは見れないから、察してくれ。


青斗「そーいや、炎里、いつもそのネックレスつけてるわな、どっかのお土産??」


炎里「ちょっとださいよな、、笑これ父さんの形見なんだよ笑」


俺はお土産でよくあるような、剣のキーホルダーのようなものをネックレスにしたものを手に持ち青斗に見せる。父が事故で亡くなった後日、警察の人から渡されたものだ。


雑談しながら本屋に向かっている途中、俺は黒猫?を見かける。


炎里「お、黒猫だ、不吉とか言われるけど、普通に可愛いよなあー、おいで〜」


青斗「っっっつ!!すまん炎里!用事思い出したから帰るわ!!炎里も早く帰れ!」


炎里「はあ?ここまできて何言ってんだよ、もうすぐ本屋だぞ?」


青斗「いいから、早く帰れ!」


そう言い青斗は駆け出して行った。なんだったんだあいつ?って、鞄忘れてんじゃん、、やれやれ届けてやりますか、、、

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