第20話 レベルアップしたよ!
何が入るかも色々試した結果、重さで3kgくらいまでなら、かなり嵩張る物でも入る事がわかった。
たぶん僕が持って歩けるくらいの重量が、限界なんだと思う。
僕も祖父も実験に満足して休憩にする。
祖父が呼び鈴を鳴らすと、直ぐにミュシャが入って来た。
セルバスは祖母の部屋に呼ばれてるそうで、多分だけど僕達家族の事でも聞かれてるんじゃないかな。
両親のラブラブ加減でも教えるが良いさ。
ミュシャが侍女に飲み物を頼んで、実験に使った諸々を片付けてくれたよ。
好きな飲み物を聞かれて、オラジンをオレンジと言いかけてしまった。
微妙に地球の物と似てる名前があるのが、間違えやすくて困るよ。
初めの頃は前世の記憶に引っ張られてよく間違えてたけど、言葉を覚えたてだからと思われてたみたい。
元々は英語も苦手でヒアリングなんて全く駄目だったんだけど、転生後は子供の学習能力のおかげか、言葉を覚えるのは早かったよ。
文字も英語に似てたから基本のアルファベットは大丈夫なんだけど、名前がややこしくて覚えにくいんだよね。
オラジンのジュースを飲みながら、転生してからの苦労を振り返る。
オムツ替えの恥ずかしさはすぐに諦めたが、母乳を飲むのは常に背徳感でいっぱいだったな…
母と乳母の両方を味わってしまったよ。
いや、本能で吸っちゃうから仕方ないんだ。
あれはノーカウントにして欲しい。
なる早で離乳食になるよう頑張ったよ。
哺乳瓶もあるみたいなんだけど、直飲みじゃないと賢い子にならないと言う謎の理論で、貴族はオッパイ派なんだって。
オムツも早目に卒業したかったが、トイレの練習がなかなか始まらなくて結局2歳半くらいまで着けてたよ。
教えられてないのにトイレに行くのは、流石に不審に思われるもんね…
ハイハイも歩くのも平均的な子供らしかったから、おかしな所はあまりないと思いたい。
初めての言葉は母を呼んであげたら、父がプレッシャーをかけて来るのが怖かった。
すぐに忖度して呼んであげたら、デレデレになってイケメンが台無しだったよ。
どうやら父は祖父にそっくりみたいだね。
黙って真剣な顔をすると怖いのに、デレデレになると残念な感じだよ。
そう考えると、伯父の感情的な所は祖母に似てるのかも?
少し短絡的で身分主義な所は誰に似たんだか知らんけど。
落ち着いたところで、祖父がステータスに変化はないか聞いてきた。
言われて確認すると、レベルアップしてた!
おお~全く気付かなかったけど、実験でも経験値が貰えるんだな。
まぁレベルの経験値は後少しで10になる所だったからね。
次の数値は(0/20)で倍になったよ。
クラスは3増えて、スキルは5も増えてる。
何回も出し入れしたし、色んな物も入れてみたからだろうか。
お使いをしていないのに、クラスの経験値が上がるのはクラスとスキルに関係があるからだろう。
これが全く関係ないスキルだと、クラスに経験値が入らないのかもしれない。
まぁ他のスキルを持ってないから、仮説でしかないが。
しかし全くレベルアップした実感がないな。
身体能力が上がった様な感覚もしないし、ゲームみたいに音も鳴らないからステータスを見ないと気付かないよ。
ステータスがある割に、ゲームの様なHPやMPとかが無いから中途半端だよね。
とりあえず祖父にレベルが2になったと伝えると、凄く驚いていたよ。
5歳でクラスを授かった時には、全員レベル1からスタートなんだけど、早い人でもレベルアップには1ヶ月くらいかかるらしい。
でも僕のステータスではレベル1でも、初めから数値が5あったし、1日1回のお使いだけでも5日でレベルが上がる計算だよ。
もしかしたらクラスによって必要な経験値が違うとか?
特に攻撃職は魔物を倒さないと、レベルが上がり難いと言うからね。
それにクラスと同時にスキルを得る人は少ないから、スキルを覚える事から始まるのも時間がかかる原因になるのかも。
僕の場合はスキルを使う方が経験値効率が良いし、経験値が1上がるのに何回使えば良いのかも実験したいね。
まぁ、経験値の事は秘密のために説明出来ないから、実験はコッソリやるしかないけどさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます