③東銀河の冒険手引き《ルールブック》~黄昏の星の歌~

はせがわみやび

第1話 プロット

【目次】

・参考作品

・気楽に読める異世界ファンタジー風に翻訳したあらすじ

・詳細なあらすじ

・世界観

・キャラクター


【参考作品】

・『スターウォーズ』

・『けものフレンズ』


※異世界ファンタジー的なSF。

※表面的には以下のようなわかりやすい異世界冒険物のストーリーとして気楽に読めるように作成する。「実は舞台は宇宙」を入れることで、読み込み考察要素として機能させることで他作品と差別化するものとする。


【気楽に読める異世界ファンタジー風に翻訳したあらすじ】


 主人公は、凄腕だが借金まみれの戦士。

 仲間とともに一攫千金を求めて冒険中。

 財宝を求めて古代遺跡を探索することになる。

 探索を始めると、宝を戦争の為に利用しようとしているトカゲ人との競争になる。

 主人公たちは遺跡の中で古代文明の残した魔法人形と出会う。

 魔法人形は、「遺跡に眠る財宝は古代の《秘術》をしるした魔導書であり、それが古代文明を滅ぼした」と語る。

 魔導書に記された内容は使い方を誤れば星さえ壊す術だった。

 古代文明人は滅亡する寸前に魔導書を封印した。

 文明滅亡後に進化したトカゲ人も戦争の為に魔導書を使おうとしていると嘆く。

 魔法人形に対して優しく接した主人公たちを信用し、古代文明人の霊は魔導書を主人公たちに託して遺跡から脱出させる。

 その後、古代文明人の霊は、凶悪なトカゲ人たちを国ごと封印してしまう。

 遺跡の外へと逃れた主人公たちは、託された魔導書を正しく使うことを古代文明人たちの霊に誓うのだった。


【詳細なあらすじ(設定は考えてあるが説明せずとも読めるようにする)】


 時は未来。宇宙時代。舞台は火星のクリュセ宇宙港から始まる。

 宇宙港には宇宙冒険者たちの集う酒場が併設されている。

 次の仕事を求めて宇宙船乗りの《銃砲士》カールスは、2人の冒険者仲間(ラ=サ&ホップテップ)と共に酒場で待ち合わせている。

 酒場は冒険者たちの待ち合わせの場であり、依頼も酒場に集まるのだ。

 そんなカールスたちの元にドゥエルン族の《司祭》だというグムンドという男がやってくる。

 危険だが金になるという「とある星の探索」の依頼だった。


 探索先である「とある星」は、E22と名付けられた「重力の変動する惑星」だった。

 噂によると、重力が変動するのは自然現象ではなく、先史文明の技術によるもので、そのロストテクノロジーが記された《聖遺物》が古代の遺跡に存在するという。

 その《聖遺物》を手にいれれば、宇宙に広がりつつある東銀河の仲間たちには多大なる福音となるであろうと《司祭》グムンドは言うのだった。

 自分の宇宙船を修理する費用にも困っているカールスには、莫大な価値をもつ重力制御技術が手に入るかもという依頼は、渡りに舟だった。

 孤児院出身のカールスは稼ぎの大半を孤児院への寄付として送ってしまうのでいつも貧乏しているのだ。


 目的の惑星E22に辿りついたカールスたちは、遠距離からの観測どおり、惑星の重力が変動していることを知る。

 植物たちはより遠くに種を蒔くために、もっとも重力が小さくなったときに種を飛ばし、渡り鳥たちは重力の変動に合わせて目的地を変える。潮の満ち引きの量も変わるから、砂浜の生物たちもいつ潮が干上がっても良いように進化していた。


 宇宙船から調べた結果、もっとも見込みのありそうな遺跡を見つける。

 巨大な逆三角形のピラミッドがまるで地面から咲く花のように聳えている。

 遺跡の場所のすぐ近くには爬虫類から進化したリザーディアの国があり、遺跡の周辺は見張られている。

 どうやら彼らも遺跡を調査しようとしているのだとわかる。

 カールスたちは、リザ―ディアたちに邪魔されつつも、遺跡へ潜入する。

 リザーディアの王族の探索隊もほぼ同時に。

《聖遺物》の争奪戦になる。


 遺跡に仕掛けられた盗賊避けの罠をかいくぐる中でカールスのパーティは分断され、カールスは単独行動をすることになる。

 カールスは地球人そっくりの17歳ほどの年齢の謎の美少女と出会う。

 少女は記憶を失っていた。

(※実は古代文明の遺跡で製造された対ヒト族接触交信用バイオロイド。製造直後なので記憶ゼロ。地球人そっくりに製造された理由は最初に遭遇したのが地球人のカールスで、採取した彼の遺伝子をベースにしたため。女性型なのは、対象の交配相手を模倣するほうが交流の成功率が高いだろうという古代文明人なりの理屈があった為。侵入者を見極め、《聖遺物》を託せる相手かどうかを調べるべく造られた)


 胸に下げたタグから109《ワンハンドレッド・ナイン》という番号しかわからない少女に、カールスはアンナと名付ける。

 記憶のない少女を放っておくことはできず、カールスはアンナを連れて探索を続けることになった。

 その後、カールスは仲間と合流する。


 遺跡の探索が進むにつれて、アンナは急速にカールスの話す言葉(銀河公用語)を覚えていく。しかも何故かアンナは遺跡に残されている古代文字のほうは最初から読めるようだった。不自然さに仲間の中には不信感を覚えるものもいたが、遺跡の謎を解くためには必要と連れ歩くことに。

 カールスは、その後リザーディアの探索隊とも遭遇するが、相手は好戦的なため何ひとつ交渉にならずに逃げることになる。

 遺跡に残された情報から、かつては惑星の重力が一定だったことや古代文明が相互不信によって最終戦争を引き起こし、超兵器によって全滅したことを知る。


 ついに遺跡の最深部に辿りつくカールスたち。

 だが、ほぼ同時にリザーディアの探索隊に追いつかれた。

 祭壇のような場所に機械人形(=古代文明人そっくりで異形)が現れる。

 ヒト族だと辛うじてわかるものの、外見はかなり異質。

(最初からこの姿で現れたら、カールスは逃げ出してしまったかもしれないという姿かたちをしている)

 機械人形は侵入者に対してこの遺跡は死んだ古代文明人たちを弔うための墓所であることを伝え、立ち去るようにと説得してくる(アンナを通して銀河公用語を覚えている。リザ―ディアたちに対してはリザ―ディア語を話すものとする)


 聞く耳をもたないリザーディアの探索隊に対して、機械人形が祭壇の《聖遺物》を起動させる。

 すると、部屋の重力が一気に増して侵入者全員が動けなくなる。とばっちりで近くにいたカールスたちも同じ羽目に陥る。

 だが、リザーディアが召喚し操った火竜によって機械人形は壊されてしまう。

 リザーディアたちは隙をついて《聖遺物》を奪い、さっさと逃げ出してしまう。

 部屋には火竜とカールスたちだけが残される。

 火竜と戦うことになるカールスたち。

 苦戦するカールスたちだが、火竜を操っていたリザーディアの召喚術を解くことに成功し、火竜はおとなしくなった。

 機械人形は壊され、祭壇の《聖遺物》は奪われてしまったが、そのときアンナを通して古代人の霊が語り掛けてくる。

 祭壇の《聖遺物》は重力制御の装置などではないこと。本当の宝は遺跡に眠る「知識」であることを告げる。そしてカールスたち相手ならばそれを分け与えたいと語る。アンナに「知識」を授けておくから、彼女を連れて星から立ち去って欲しいと言うのだった。


 遺跡から脱出したカールスたち一行は宇宙船に戻って惑星から飛び立つ。

 カールスたちが飛び立ったあとの惑星は、古代人の残した遺志(自動プログラム)によってブラックホールの中に閉じ込められてしまった。墓所への侵入者を拒み、好戦的なリザーディアたちが精神的に成長するまで惑星外に出さないようにする為だった。


 こうして、E22の古代文明の忘れ形見となったアンナを連れて、カールスたちは東銀河の4つの種族のもとに重力を操る知識を持ち帰ることに成功したのだった。


 だがカールスは、莫大の儲けのほとんどを、新たな知識を学ぶ為の学校の設立に使うことに。

 稼ぎの大半を失ったカールスは、仲間とともに重力制御エンジンを積んだ改造宇宙船に乗って新たな冒険へと飛びだしていく。


END


【世界観】


・舞台となる時代と世界

 地球人が宇宙に進出した後の時代。

 銀河に進出した地球人は、宇宙には、様々なヒト族(人型の知的生命体)が存在していると知った。

 エルフにそっくりな超能力を使える異星人(エルフェン族)とドワーフにそっくりで頑健な肉体をもつ異星人(ドゥエルン族)と成人しても子どもそっくりですばしこい異星人(フラットランナー族)のいる世界。

 魔法のような超能力と魔法のようなブラスター銃をあやつる宇宙冒険者が活躍しているそんな時代と世界の物語。


・舞台となる星

 東銀河の果てにある惑星。

 E22という識別番号が付けられている。

 その星で最初に進化したヒト族は滅びていて、古代遺跡だけが残っている。

 E22は不定期に重力が変動するという特徴をもっており、変動する重力に適応した不思議な動植物だけが存命していた。

 爬虫類から進化したヒト型(尻尾あり)であるリザーディア族が生き残って国を作っている。だがリザーディア族も滅んだヒト族と同じように好戦的で戦ってばかりで滅びかけている。


【キャラクター】


●深宇宙探査船アルゴー号の乗員たち


・カールス(主人公。地球人男性。《銃砲士》(ブラスター銃の戦士))

 宇宙船の持ち主。凄腕のブラスター銃のガンマンにして、6人乗りの深宇宙探査船アルゴー号のキャプテン兼パイロット。

 いつも借金にまみれていて、宇宙船の整備さえままならない。

 宇宙に散らばる古代文明の遺跡から持ちかえる宝を借金に当てている。

(孤児院出身で、実は稼ぎの大半を孤児院に寄付していると後にわかる)

 ゆえに、困っている子どもを見捨てられない性格をしている。


 通常のアルゴー号にはカールスと仲間以外には執事ロボットのフリス(頭に羊の巻き角をつけた金髪老人)しか乗っていない。あとは小さな羊型のかわいいマスコットロボットがルンバのように船内を走り回って宇宙船のメンテナンスをしている。


・ラ=サ(女性。エルフェン族。《魔法使い》(超能力者))

 森林惑星の長身の長寿族。

 エルフェン族は全員が優秀な魔法使い、もとい超能力者である。

 長寿ゆえか、とてものんびりした性格をしているお姉さん。


・ホップテップ(男性。フラットランナー族。《航法士》)

 山が存在しない草原惑星出身。

 空からの敵に狙われやすいため、ものすごく機敏という特徴をもつ。

 盗賊まがいの技が使える。フラットランナー族は誰もが優秀な遺跡探険家の資質を持っている。

 とても、せかせかした性格をしている。見た目は子どもっぽい。


・グムンド(男性。ドゥエルン族。《司祭》)

 本作の依頼主。

 50歳ほどに見えるドゥエルン族の男性。

 高重力惑星出身の為、ドゥエルン族は誰もが身体が頑健である。

「銀河のヒト族は同一起源を持つ」という《胚種広布パンスペルミア教》の司祭。

《胚種広布教》の司祭や僧侶は《癒し》の奇跡が使える。


●惑星で出会うものたち


・《ワンハンドレッド・ナイン》(アンナ)

 本作のヒロイン。

 地球人そっくりの美少女。外見年齢17才ほど。その正体はE22の滅びたヒト族が残したAIによって造られた、対ヒト族用の接触交信用バイオロイド。

 彼女の脳には、「重力制御のための方程式」が刻み込まれている。

 名前は無く、ナンバーしかついてない。109番目に製造された個体であるため、番号で呼ばれている。

 カールスが冗談で「109……イッキューさんか」と言ったら、「それでいいです」と何故か固執される。最終的にはワンハンドレッド・ナインを適当に省略して「アンナ」と呼ばれるようになる。実は本人は「イッキュー」呼びも気に入っている。

 冷静で知的だが、人類とは異なる脳を持っている為、時々とても非常識。


・その他

 敵であるリザーディア族。変動重力に適応した各種の動植物など。


※より細かい設定などはここでは割愛する。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る