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 ある晴れた日の午後…


 僕こと、葛城天(テンと呼んでください)が、我が家の近くを散歩していた時のことです。


 当町の重要文化財。あの国民的マンガ作品にも登場するような、古き良き空き地に、なにか人だかりが出来ています。


 よく見れば、ひとりの若い女性を中心に、子どもたちが輪を描くように集まっていますが…


 はて、何事かと思って見ていると、


「そこのあなたも、こっちへ来なされ。お菓子をあげましょウ」


 なんだか妙に、ぴったりフィットかつスペーシーな宇宙っぽい服装。そのショートボブ筆者大好物も麗しき美人が、僕に気づいて声をかけてきました。


 でも、仮にも僕は24歳。んな、お菓子とかいらんナメなはんなやです。


 もちろん、子どもたちも子どもたちです。昭和の子どもじゃあるまいし、むやみやたらと知らん人から物を貰ったらいけませんぜ。


 いくらこの広場がレトロな雰囲気だからといって、子どもたちまで回帰する必要は、どこにもないのですからね。まったく。

 

 ともあれ、子どもたちが去った後、その美人おねーさんと2人して、僕は側の土管の上に。そこに彼女と並んで座りつつ、少し話をしました。 


 実はマンガ原作者、という職業柄、ちょっと彼女に興味が湧いてきたからです。

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