第40話 テツヒドラ
ルーは扉の付近に落ちていた紙を見つけた。
「(もし中庭にやってきてしまったら、エントランスまで戻ってください。地図を載せておきます。byエルト……エントランスに行けばいいのか。そこにまた手紙があるのかな?)」
扉を抜けると、暗い廊下に出た。夜の学校のような異質感で、恐怖心を煽る。
「(大丈夫だ。今までに数々の強敵を倒してきたんだ。行ける!僕なら行ける!!!)」
「ちょっと待てや」
天井から蛇が降ってきた。
「ワイの
ブッ
ルーは蛇を蹴り上げて天井に穴を開けた。
「(ビル内にはまだまだ動物がいるっぽいな。気を引き締めていこう!!!!!!)」
ルーは廊下の角まで来た。
ズドォォォォォォオン
「グゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!」
突然壁が破壊されたかと思うと、ゴリラが出てきた。
「肉…………………肉……」
「(体は全然傷ついてないのに、皆んな精神が崩壊していて空腹………。そういえばクライットもそんなこと言ってたような…)」
ゴリラは巨大な手を振り下ろした。ルーはバック転で後ろへ避けたあと、石をゴリラの眼球へぶつけた。
「グォォォォォォォオオオオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ゴリラは瓦礫を持って、ぶん投げた。ルーは抜群のエイム力で石と瓦礫を
「クソぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
彼もやけになって、頭を壁にぶつけまくった。ルーはその間に股をくぐって逃げた。
「(エントランスは⁉︎……エントランスはどこに!)」
「あった!!!!!!」
エントランス、そして事務室の受付に手紙があった。
「(3階まで来てください。西階段からお願いします。ただ3階はロミリアの主な生息地となっています。気をつけて。byエルト)」
確かに階段の前に立つと、ロミリアの笑い声が聞こえた。
「(こんなに大きな声だったかな。……いや、吹き抜けになってる⁉︎)」
ルーが見上げると、1階も含めて、2階と3階が吹き抜けになっていた。
一方クライットはカメレオンに襲われていた。
「やめてやめてやめてやめてやめて」
「俺は…腹が減った。何故、何故、何故、喰わせてくれない!!!!!!!!!!」
カメレオンは透明になって、怯えるクライットを惑わす。
「なんで、なんで餌になんなきゃならんのよ〜〜〜〜お助けーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」
「テツヒドラにあんな風に扱われたら、そりゃ誰だって逃げたくなるじゃんか!!!」
「⁉︎………テツヒドラ…?…もしかして君もなのか?」
「えぇ?何が?」
「テツヒドラって、俺もテツヒドラにこき使われたから、逃げてきたんだ」
カメレオンは驚いた顔をして、恥ずかしさのあまり、姿を消した。
「………え、なんだったんだ?まぁ、助かったってことでいいよね??????」
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