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次の日、ななのちゃんに会った時


「昨日、ななネ お母さんに 遊びに行くこと話したの スポーツセンターの人とって それと友達3人位ってウソついちゃった そしたら、変な関わり方しないでねって、言われちゃった」


「心配なんだろうね まして、女の子なんだから余計だよ」


「シュウ君 変な人?」


「お母さんからしたら変な人だろうな 一緒に遊びに行くなんてとんでもないって言うだろうね」


「でも 変なことってしないよね? シュウ君は」


「もちろんだよ ななのちゃんは友達のつもりだし・・ 誘ったんは、君がいつもひとりぼっちだから・・ お互い 楽しめればいいかなって思ったんだ 迷惑だったカナ?」


「ううん お母さんには ウソついちゃったけど ななは行きたい」


「ウン あのさー これ 暑いから 余計なお世話なんだけど 買ってきた 明日、被っておいでよ」と、昨日、買ってきたつばがそんなに大きくなくてリボンとか花飾りが取り換えられる麦藁帽を渡しながら


「・・・ こんなの 困るぅ 帽子なんて要らないから・・」


「そう言うなよ 熱射病になっちゃうよ これ 折りたためるらしいから、しまっとけるだろう」


 ななのちゃんは黙ったまま受け取っていた。たぶん、戸惑って考え込んでいるみたいだった。その日、別れる時も、黙ったままだったのだ。




 


 

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