7話 現実

たくみは目が覚めた。

(俺は弱い。。勝てなかった)

かなが死んでいる姿、智也の最後まで笑っていた顔が忘れられない。

その瞬間強烈な吐き気がした。


ウェェェ・・・

たくみはその場にうずくまってしまった。

自分のステータスを見ることもなくたくみはさっきの戦闘が

頭から離れられない。

(もう嫌だ。帰りたい。いっそここでこのまま。。)

などと考えている時声が聞こえた。


「たくみ!!」

声は次第に近づいてくる。

「大丈夫か?誰かわかるか?」

そういうとみなとの顔が見えた。

「たくみこれを飲んで!」

みくがそういうと青色の液体が入った瓶を渡してきた。

・・・

「これで大丈夫?」

たくみは自分の体が治っていくのがわかる。


「なにがあった?たくみ1人か?」

さなが心配そうにしていると少し違和感がある。

「場所を変えたい。」

たくみはそういうと3人とも頷き歩き始めた。

(・・・やっぱり)

「少しいいかな?手伝ってほしいことがあるんだ」

たくみはそういうとかなを担ぎ始めた。

「かなと智也の墓を作りたいんだ。」

そういうと3人は何も聞かず手伝ってくれた。

地上にあがりたくみ達は魔法に頼らず墓を作った。

「みんなありがとう。」

「ううん、大丈夫。たくみは優しいね。。」

みくがしんみりした顔で言う。

「それでたくみ何があった?」

みなとが聞いてきた。たくみはあったことを全て話した。

「そんなことが・・」

そんな

ことを話しているとさなが口を開いた。

「何で智也の墓まで作る必要があった!?かなさんだけでいいじゃないか!

 殺した相手、クラスメイトを殺した人の墓まで!」

 さながそういうとたくみは静かに話した。

「確かにそーだね。俺は智也とも話したことは少ない。かなとも少ない。

 ほんとに1人で生きてきた。けどここではそれができない。智也もそうだったんだ  

 と思う。だから、せめて最後死んだ後にはちゃんとしなきゃいけないと思う。」

 

「怒鳴って悪かった。。私はミーシャ、セントルの人たちが憎い。

 けど、殺したくないからマーテルにいる。誰も死なない世界を作る。」

さながまっすぐした目で見る。

「たくみ、ほんとのスキルはなんだ?あいつは1人で勝てる相手じゃない。

 他の仲間がいても聞いてる限り勝てない。嫌なら見せなくても大丈夫だ」

周りが心配そうに見ている。

「わかった。見せるよ。」

たくみはそう言ってステータスを開くと3人は覗き込むように見た。。


MP 230/230

オリジナルスキル 身体強化 分析 移動 超回復

身体強化、分析の強化に成功。


たくみはスキルの強化に不思議な顔をした。

「たくみほんとにステータスこれか?」

(なにかまずいスキルがあったか・・?)

「これだよ。」

「これは初めて見る。。強化ってなに?」

みくが不思議そうな顔をする

「俺も初めて見た。分析試してみる。。分析」

そういうといつも通り相手のMPが表示された。もっと集中してみる。

なにも起きない。。

「なあ、みなとステインして俺を監視してくれないか?」

そういうと姿を消し木の陰からたくみを見た。

(あそこにいる。)

直感的に分かった。おそらく分析の性能がアップしている。

そして近づいてくるのが分かった。

「近づいてきてるな・・」

そういうとみなとは「ばれた~」など笑っている。

分析はMPだけではなく身体強化も試してみる。

軽くジャンプしたつもりが思った以上に移動スピードが速かった。

(MPの消費も少ない)

これは強い、索敵で敵にばれても逃げることができる。

移動を使えば相手の不意をついて戦闘を不能にしたら拘束して殺さなくて済む。

そんなことを思っていたら

「拘束など考えてないでしょうね?」

さなが深刻な顔で言ってきた。

「殺さずに済むからな。それが一番だろ」

そういうとため息がこぼれた。

「無理ね。転生者に拘束なんて絶対使えないよ?

 たくみも今の戦闘で無理って気づいたんじゃないの?」

さながそういうと思わず納得してしまった。


「たくみ1つだけ忠告しときます。守るかはたくみ次第です。」

みくが言い始めた。

「転生者同士の戦いは逃げない限り絶対にどちらがら死にます。たたほとんどが逃げられません。なので転生者をわかったらまずは私たちを呼んで協力しましょう。」

みくは俺に丸い球を渡してきた。

「これにボタンが入っています。

押すとたくみの場所がすぐわかるので援護に行けます。」

たくみは今日は帰ってゆっくり体を休めてください。


「たくみ、今日は行くのが遅くなってすまなかった。

みなとが頭を下げると全員が下げた。

「大丈夫だ。もう負けないから」

たくみはその言葉と同時にミーシャにむかってワープを使った。

町に戻るといつもと同じ雰囲気だった。

部屋に入ると コンコン どうぞ~

入ってきたのはあやか1人だった。

(あやか1人で、、もしかしたら、、!)そんなことを半分期待していたたくみがいた。

「ねぇ、かなちゃんは?あのローブの男は誰だったの?たくみは大丈夫?

 三壁君と隼人君は・・・」

「あやか1個ずつ話そう。俺が帰ったころにはかなは死んでいた。あらゆる手を使っても助からない」

あやかは涙を必死に我慢しながら話を聞いた。

「ローブの男は。。。智也だった。」

「うそ。。なんで?どーして?」

「詳しくはわからないから今から1人で情報を集める。あやかは三壁と隼人の看病を頼みたい。あの2人は今どうだ?」

「三壁君は大丈夫ねんだけど隼人はもうちょっとかかりそう。」

実質戦えるのは俺とあやかくらいか・・・

(まてよ。。ゆうきはどこに行った?いない!!!)

すぐさま分析を使った。自分の周りに殺意を持っている人間はいない。しかし、ゆうきのMPがどこにも見つからない・・

嫌なことが頭によぎる。ゆうきを探さないといけない。俺らがたまたま言った洞窟に待ってたかのような奇襲、これを知っているのはゆうきだけだ。


「あやか、絶対に三壁と隼人から離れんなよ」


そういうとたくみはマーテルのアジトまで身体強化フルスピードで言った。

「どーした!!」

みなとが驚いているが今は気にしていない。

「ミーシャの中におそらく裏切者がいる。転生者で能力もわかっていない。」

確定ではないけどかなり怪しい人物だと思うから接近してみるけど怪しかったらすぐ押すか逃げるから

「わかった。たくみ気つけていくんだぞ。何かあったら遠慮せず使いな!」

そういうとたくみはゆうきを探し始めた。



MP200/230


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かなめです。

3日間連鎖できずごめんなさい、、

季節の変わり目で風邪が、、、

毎年体調管理しているんですが。。。

みなさんは大丈夫ですか?

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次回もお楽しみに!

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