26話  世界を変える運命の恋とダバダ~

 求められてるのは、「わくわく」と「きゅん」。

 恋が世界を変えること。

 これはシリアスな事態は起これども、陰惨なものは求められていない気がする。


 最初は、以前、途中まで書いていたものを焼き直す方向だった。

 その話、児童向けで異世界に召喚されるのが約束事で。ヒロインは砂漠の国に飛ばされた。それもメソポタミアっぽい世界に。


 メソポタミア。資料が少ない。

 ファンタジーだ。そのへんは作ってしまえ。それが、泥沼のはじまり。

 その世界の描写で、いちいちつまづく。 

 それで、一回、その世界だけのお話を書いた方がいいかもと判断したのだが。

 

 2万字超えたあたりで、誰が悪役で、どのような手段で、動機は何だとルートをいくつも考えて、まとまらず。

 この中編コンテストには間に合わないと、Mは、いったんはあきらめた。


 しかし、数日たって気がつく。

 今までの中編コンテストも、そんな先までプロットを考えたことがあっただろうか。今までも、「——で、めでたし、めでたし」って結末しか考えてなかったろ、と。


(出そうかな。2万字ほどで)

 Mの心に浮かぶ、やる気。いや、見切り。

 思いっきり、不穏なところで終わる作品となる。確約しよう。


 そして、シリアスな路線を目指しているのに。

 駝馬駝馬駝馬駝馬だばだばだばだば、くりかえすため、「ダバダ~ダバダ~ダバダ~」の音楽が聞こえはじめている。





※おそらく 年代によって 聞こえてくる「ダバダ」の歌はちがうのかな

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