10話  KAC2023はじまる

 Mは気づいていた。

 何か〈お題〉が出されて、応える行事があるらしいこと。


 これだ、〈KAC2023〉。


 1回めのお題は『本屋』。

 登録者数を増やしたい。参加人数を増やしたい。開催の目的がそれならば、とっつきにくいテーマは出さないだろう。〈書く〉人にも〈読む〉人にも、なじみあるテーマが投げかけられるのかな。

 例年のお題傾向は、しらべていない。

 受験じゃないしー。


 昼休み、〈お題〉確認にログインして驚いたのは、1時間経たずして投稿がはじめっていること。おおおー。

 瞬発力が要求されている。


 Mとて、お話作ってからの投稿時間は最速を記録した。

 ほんと、勢いに任せて公開。

 久しぶりに50メートル走した。(気分)


 そのうえ、〈いったん了〉としたら、『これは連作短編ですね!』って、うやむやにしたところを見抜かれている!


 ええ。そうよ。やってみたかったのよ!(実在と違うキャラ)

 初心者には破滅の道だとわかって、そっち方面に舵切った。


 第2の〈お題〉を待ってる……。

 この軽く、自分で自分の首を絞めてる感が、とんだ性癖である。

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