Red Geyser
okamapopo
眷属
「おい!東間!起きろよ!こんなとこで死んだらお前は夢を
かなえれないじゃないか!」
「…お前だ…けでも生…き…」
東間の息が止まる
「東間さんの友達ですか。手術するので座って待っててください
。」
「…」
数時間後…
「手術は失敗しました…」
「は?」
噓だと言ってくれよ。あんたが生きてるお陰で俺はいじめを
受けないで済んでいたんだぜ?
なあ。あんたは歴史に名を残す程の有名人になるって
言ってたじゃんか…なのに末期の肺がんなんて…
あんなに頑張って生きてた奴に常についていくだけの俺を何で
神は殺さなかったんだ?あの頑張りは無駄だったんか?
もう。俺の友達も守ってくれる人もいない。
自殺でもしてしまおうか…そしたらあいつの遺言を守れない。
神はクソだ。はあ。もう夕日か。帰っても親から罵詈雑言。
学校では東間が止めてたいじめを癌で休みだしたのと同時に
虐め、バイトではパワハラ。あいつと一緒に悪ガキするのが
唯一の楽しみだったのに。どうせなら北目指して日本を旅でも
しようか。金は意味もなく貯めた20万ぐらいあるから。
俺はそんなことを考えながら病院を出て北へ北へと進む。
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大通りから外れた道。
銃声が響く。
「!」
何か銃声が。右に曲がった先の道だ。ビビりながらも覗くと
黒服の男2人にやせ細った男が追いかけられてる。
「はあはあ。チッ!バンパイアハンターめ。夜じゃないから
ってバンバン銀弾放ちやがって。まだ日が出てるから下手に
再生すると燃えちまう。
いいところにガキがいる眷属にして戦わせてやろう。」
黒服から逃げるやせ細った男は俺を見るや否や力強い力で
首筋を嚙む。
「おいがき!やつらと戦って来い!」
は?何で銃持ってるやつと戦わないといけないんだ?
しかもこいつ俺の首嚙んだぞ?
「嫌だ。」
「は?眷属だろ!何で命令に従わぬ!我は高貴な
12使徒のヨハネ様の遠縁の血脈だぞ!」
無慈悲にも黒服の男女はその12使徒のヨハネ様の遠縁の血脈
の心臓に引き金を引く。
そして俺に銃口を向けられる。
「おい。お前は眷属か?」
「け…眷属?…」
「首筋を見れ彩」
「え。はい。…!首筋をかまれてますよ!」
「本当か?眷属は操ったものが死亡したら暴徒化
するはずじゃ?」
「ほら、見てくださいよ。」
「…ホントだ。」
「あの?…何で首筋を見て驚いているんですか?」
「お前が眷属だからだよ。」
あーこの人たちやばい人か…逃げないと。
そう考え、走ると足に銃弾を受け倒れる。
2時間後
なんだ?ビルの中?
「お。起きましたね。」
あれ?鉄製の鎖でつながれてる。ぐ!
力を入れると簡単に壊れる。老朽化してるのか。この鎖
「おお。」
銃口を向けられる怖いので手を挙げる。
「おお!理性がある!これはすごいことだぞ!お前ら銃を
下ろしなさい!」
「私は研究員の内田です。あなたは眷属なんですがかなり特殊
なんですよ。ほら今前より力があるでしょう?」
「え。うん。」
「君。吸血鬼に眷属にされてるんだよ。」
「ほら、君の首をかんだ男いたでしょ?あれが吸血鬼なんだよ
。」
「へえ。」
俺って眷属なの?怖。
「ねえ。君ってスキル使える?」
「なにそれ。」
「吸血鬼や眷属が持ってるものさ。君も使えるはずだよ?
まあ強力なものから弱い物もあるんだが。頭の中に動かし方が
あるはずだからやってみて。」
「スキルないよ。」
「え?本当かい?」
スキルか…あるなら見てみたいけど。
吸血鬼がいるぐらいならありそうだなスキルも。
ドアがノックされる。
「公安超能力対策課の西村です。」
「どうぞ。」
公安?え?どういうこと?
西村が入って来て俺はビビる。
「俺の足に銃打った人じゃないですか!来ないでください!
怖いですよ!」
「西村さん被検体が怖がってますよ。なにしたんですか。」
「逃げようとしたんで銃弾を打っただけです。
まだガキだからそれにビビってるんでしょう。」
「怖いねえ。」
「まあ。俺はこのガキに用があるんだ。」
「ひ!」
「おい。あんた。お前には2つの選択肢がある今ここで眷属として
殺されるか、公安超能力対策課に入り、吸血鬼を殺すかだ。
ああ。どちらの選択をしてもお前は二度と両親や友達に会えな
いし自由はないぞ。」
「え。最高じゃないすか。両親に虐待されて、学校でいじめられ
ないとか最高じゃないすか。働かせてください!」
「マジか…お前本当苦労してんだな。」
「ん?」
「俺の監視下なら自由あげるよ…流石にちょっとかわいそうだわ
」
「本当?よっっしゃ!」
まあ。そもそも北に進んで資金ついたこと考えてなかったから
最高だわ。
「あんた名前はなんだ。」
「賢です。」
「賢か。まってろ。お前と一緒に働く同僚を紹介してやる。」
「同僚?」
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