第9話 モブから好敵手に

この勝負の後、サンダリオ家の使用人が騒ぎを聞きつけてやってきた。

二人して治療を受けた後に質問攻めにあった。

何が起こり、どうしてこうなったのか。

軈て目を覚ましたリークが。


リーク「やめろ!こいつは俺の好敵手になった。だから競い合ってたそれだけだ。」


そう言って騒ぎを収めた。


グラン「リーク!俺を友達にしてくれるのか!!」ギュ

そう言って手を握るとふっ飛ばされる。


グラン「げぶ!」

リーク「触るな!気持ち悪い!俺はお前の力を認めただけだ!いいか!今は負けたが次に勝つのはこの俺だ。今から俺は貴様を超える強さを身に着けて、必ず捻り潰す。馴れ合うつもりは無い。だが好敵手としてお前は不足は無いと判断しただけだ。」

グラン「リ〜クぅ〜」ウルウル

リーク「辞めろ!本当に気持ち悪いぞ!」ゾゾゾ

こうしてリークの誕生日パーティは幕を閉じた。


後日ルーク·サンダリオから手紙が届いた。

『グラン·デストリカ殿、此度の件、感謝している。あれ以来あの子はイキイキと修行するようになった。使用人からも最近つまらなそうな顔をすることが減ったと聞いている。息子は否定するだろうが、これからもあの子にとって良き友人であって欲しい。貴殿はプリズム学園を目指していると聞いた。あの子もそれを聞いて「学園に入ってナンバーワンになりあいつを叩きのめしてやる!」と言っている。何事にもやる気が無かったあの子がこんなにもやる気を出してくれたことに感激しかない。学園に入ってもあの子をよろしく頼む。」


ルティファ「そのリークと言うやつがお前が言っていた奴か。」

グラン「はい!俺こいつと友達になれたんです!」

ルティファ「そ、そうか。」(これ友達に対して言う言葉か?)

ルティファ「ま、まあ良い。ならより一層合格しなくてはならんな。」

グラン「はい!」

ルティファ「では早速、龍拳の完成からだ!より速く発動できるようになるんだ!」


そうして今日も修行が続く。

入試まで、後9年。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る