第88話 こ、今度こそ!二度目の進化


「……うぅ……………」


ここは?

俺は確か……大量の魔物達と戦って、そして勝って、タロさんに運ばれて……って事は家の中か!


「お!目を覚ましただべか!?」


「……ああ、ここまで運んできてくれてありがとな。タロさん」


うん。あの戦いは本当にきつかった。

だってHPが残り42だったからね!?

一撃喰らってたら死んでたわ!


……うん。HPとMPは完治してるっぽい。って事は結構寝てたなオイ。


「そうだ!レオンくん!今から朝ごはんにするだべよ!」


え!?もう朝?


……えっと、昼に戦って、そして朝になってるから……15時間は確実に寝ていましたね。ありがとうございますた。


「……ま、深く物事は考えずに、朝ごはんを楽しむか!」


あっさごっはん!あっさごっはん!





ーーーーー





「ごちそうさまでした!!」


「うん!お粗末様だべ!」


ふー、めっちゃ美味しかった。

タロさん、卵の焼き加減が上手いな。

流石プロ。

もう、タロさんじゃなくてプロさんでいいんじゃね?


「お〜い!レオンく〜ん!!」


「ん?どうしたプロ…………タロさん?」


危ない危ない。もうちょっとでプロさんって言うとこだった。

うん。


「今日卵切れたから、おで、卵取りに行ってくるべ!!夜ぐらいに戻ってくるからまっててけれ!!」


「オッケー。行ってらっしゃい!」


「おう!!」


そしてタロさんは超特急で出かけた。

……あのスピード出せて、なんで自分が弱いと思うんだろう?


「……まぁいい。昨日から気になってたことがあるんだよね〜」


昨日、気絶する前に聞いたんだ。


《進化可能になりました》


っていう言葉がね。


よし!進化するぞ!!


《進化先を選んでください》


ウィザードラゴン 竜族

サンダードラゴン 竜族

ファイヤードラゴン 竜族

ウォータドラゴン 竜族

ウィンドドラゴン 竜族

爪竜 竜族

刀竜 竜族

狼竜 狼族 竜族

ドラゴンゾンビ 死者族 竜族


おお!進化先が増えてる!!


前見た種族の奴はほっといて、今回、初めて出てきた種族を見てみよう!


ちょうど、鑑定のスキルが上がったおかげで進化先の詳細が見れるようになったからな!


ウォータードラゴン


水を得意とするドラゴン

水の攻撃に耐性が付き、火に弱くなる。

水上での戦闘を得意とする。



ウィンドドラゴン


風を得意とするドラゴン

風や、斬撃に耐性が付き、素早さがとても高くなる。

けれど、筋力が上がりにくい。



爪竜


爪がとても発達した竜

爪に状態異常の付いた攻撃が出来るようになり、その威力がアップする。



刀竜


体が鋭くなり、体当たりしただけて、相手を傷つける事が可能。

体が少しだけ固くなり、頑丈になる。



狼竜


狼の力と、竜の力を併せ持った竜。

狼のスキル、竜のスキル、両方とも取得出来る。

素早さがアップする。

ただ、一部のところでは、純粋な竜しか受け入れない所も……



ざっと見てみたら、狼竜が結構強そうだな……


竜のスキルと狼のスキル、両方とも手に入れれるって正直いってチートだ。

ただ、一部の所では差別もあるが……まぁ、そんな事は力でねじ伏せたらいいだけだ。


それと刀竜!

名前がカッコいいな。刀……一応、人間になったら刀を使い続ける予定だからこっちも捨てがたい……


う〜ん……でも、やっぱりこれだよな…………


《進化先、サンダードラゴンで大丈夫ですか? Yes or No 》


勿論Yesだ。


だって雷魔法、欲しいもんなぁ……


もしかしたらとてつもない力が手に入るかも……まぁ、考えすぎか。

気長に成長を待とう。


《分かりました。進化を開始します》


あ〜、この脱力感……意外と癖になるかも?


よ〜し!進化の彼方へさぁ行こう!!


そして俺は意識を失った。


……どっちかっていうと、黄泉の彼方へ逝っちゃってるね。





ーーーーー





《条件を達成しました。称号『ドラゴン』を入手しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル魔闘法|3⇨魔闘法|4になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル聴覚領域拡張|1を入手しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル竜爪|5⇨竜爪|6になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル竜鱗|5⇨竜鱗|6になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル咆哮|5⇨咆哮|6になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル竜牙|5⇨竜牙|6になりました》


ピキ……ピキピキ…………ピキピキピキピキ……!!


パカ


「はっはー!!俺、参上!」


いや〜、進化って面白い!!

さっきまでの見えてた視界と全然違うんだもん!

体つきも全然変わったし……もう、スモールじゃなくなったね!

前世の身長以上は有るな……


もしかしたらタロさんに勝ってる……わけないよな。

ボロ負けだよ。

試合ありがとうございました。


……こんな茶番は良いとして…………ちょっとステータス見てみるか!!


ステータスオープン!!


………………あ、鑑定しなくちゃいけないんでしたよね。失敬失敬。




名前 レオン・ドラグノフ

種族 サンダードラゴン

レベル 1


HP  3427/5427 3917up

MP  5865/7865 5263up

筋力  6147 4302up

耐久  5436 3783up

魔力  6287 4431up

速さ  5514 3862up

知力  5000 3390up

精神力 16200 10158up


3


スキル


鑑定|4 1up

雷魔法|4 2up

四属性魔法|5 1up

無属性魔法|4 2up

四属性耐性|8 4up

竜爪|6 2up

竜鱗|6 3up

咆哮|6 3up

竜牙|6 3up

飛行|1 

毒耐性|5 1up

酸耐性|5 1up

麻痺耐性|2 new

物理耐性|5 3up

視覚領域拡張|2 new

感覚領域拡張|2 new

聴覚領域拡張|2 new

高速演算| 2 new

思考加速|5 4up

過食|9 8up

暗視|8 4up

魔闘法|4 new

鬼門法|9 new

鬼化|7 new

■■■■ノ記■


称号


『■■■■ノ記■ヲ■■者』 『ドラゴン』



「うぉおおおおおおおっぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


メチャクチャステータス上がってるやんけ!!?


全てのステータスが5000以上!

そして精神力なんかは15000以上!!


ヤバい!もう激強じゃん。このステータスだったらアイリーンボコボコに出来るわ。

ステータスはアイリーンの方が全然強いけどな。


「なんか新しいスキルは…………無いな」


でも、最高だ!!あ〜、多分自分の事を倒したら結構な経験値が入手出来るんだろうな〜。


まぁ、絶対狩られないけど。

死にそうになったら秒で逃げる。これ鉄則。


「……いや〜、今日はちょっと遠い所に行ってみるか!!」


出発、シンコー!!





ーーーーー




そして俺が、10キロほど、進んだ先だった。


「……ふぅ、いい汗かいたぜ」


うん。いい運動になった。


俺が休憩している頃、遠くに、オーガらしき影があった。


「ん?タロさんか?」


タロさんも遠くで鳥の卵手に入れて来るって言ってたしな……ちょっと後ろから脅かしてみるか!!


そして俺は、ひっそりと忍び寄った。


さ〜て、タロさんは何をしているかな?


「……おい、は見つけたか?」


「……ああ、アイツの拠点を特定した」


ん?コイツら、別のオーガだな。


「…………そうか、早急に対処しなくてはならないな」


「早速今夜、撲滅しにいってみるか?」


「そうだな。アイツはさほど強くはないし……お前ら数人で事足りるだろう」


アイツ?


「そうだな。アイツは重要な情報を知ってしまっている。早く潰さないと……」


「……ああ。アイツ…………タロをな」


――――――ッ!!!!

タロさんの命が……狙われている?


俺はそれを理解するのに、時間はかからなかった。

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