第4章 最悪の準学校

第71話 最悪の準学校



俺が家庭教師を辞めた日から、月日が流れた。


そして俺は準学校に入学した。


準学校とは?

8歳になると入学できる、2年だけの学校である。

ちょっとした、小学校みたいな感じで覚えてくれたら良い。

でも、やっていることはこの世界の学校と同じだ。


この準学校は、15歳から入学できる学校に慣れる為の学校らしい。


約、2年の月日が流れたわけだが、当然、俺を取り巻く環境も変わっていった。


「戦い中によそ見か!?レオン!」


「クッ…………」


そう、俺は今、アイリーンと戦っている。


「……スミマセンね。


そう、俺とアイリーンの立場も変わっていった。


アイリーンはとてつもない才能だ。

とてもステータス9割低下で勝てる相手じゃない。


勿論、技術面では勝っている。

ただ、圧倒的なステータスの差を、これでもかと味合わされる。この日々だ。


「……お嬢様って呼ぶな」


「はいはい、わかりましたよお嬢様」


アイリーンはお嬢様呼びを嫌がっているようだが、俺は周りや、ケイン達から強制的に言わせれている。


「……やっぱりレオンはアイリーンに勝てないな」


「……だから天才には成れないんだろ?」


「ああ、永遠の秀才だもんな」


「チッ、英雄の血を引いてる癖に……弱いな」


周りもこうやって、聞こえるか、聞こえないかぐらいの音量でヒソヒソ話している。

いや、聞こえてるからね?めっちゃ殴りたいよ?


でも、ここで殴ったら、俺がアイリーンに負けたことで怒り、周りの奴等に八つ当たりしたみたいになる。

流石にそんなかっこ悪い事はしたくない。


「……それじゃあ俺は帰るんでね」


「負けたことが悔しくないのか!?」


……悔しいに決まってるだろ!?けどな、ステータスの差はお前が思ってるより、ずっと、絶大なんだよ。


「……悔しくないよ」


俺は、そう答えるのが精一杯だった。


「ッ――――!!……そうか」


俺は、準学校の広大な庭から姿を消した。



「…………居るんだろ?ギルファ」


「……バレましたか」


ギルファは今12歳なので、学園には通えない。だからこうして、潜んでやってくる。

フッ、潜んで侵入できるなんてこの学園の警備も程度が知れるな。


「邪神の呪いについて、進展はあったか?」


「……いいえ、なにも」


「…………そうか」


俺たちは今、邪神の呪いの解き方を血眼になって探している。

呪いが解けたら、もしかしてイオさんにも敵いそうだしな。


「……やはり、『努力』にかけてみるしか無いですね」


「…………そうか」


努力のスキルは、レベルマックスになるとナニカが起こるらしい。

それが自分にとっていことなのか、それともさらなるデバフが来るのか。誰にも分からない。


「それじゃあ経験値集め、行ってくる」


「……行ってらっしゃいませ」


早く努力をレベルマックスにしないとな。


「……レオン!」


「……セラか」


「大丈夫?アイリーンとまた模擬戦をしたって聞いたよ?」


「……大丈夫だって」


ああ、セラが可愛い。天使よ!!


「……やっぱり、レオン様はセラに弱いですね」


「もう、弱いとかの次元じゃないんだ。セラは私の天使なんで」


うちの天使にはイチャモン付けないでいただきたい。


この学校には、


セラ、

アテネ、

アイリーン、

それと、ボルト・ザブル、パルミラ・ウィブル、ラシード・ベラスの三人だ。


この三人は前回、家庭教師を辞めるキッカケになったあの大会に参加していた奴等だ。


……特にボルトは悪質で…………


「よぉ、レオン」


「……おや、おやこれは、ボルト様」


チッ、噂をすればなんとやらだ。


「お前、アイリーンに又負けたんだってな!ざまぁねえぜ!」


「そのアイリーンに、生涯一度も勝ててないのは誰でしたっけ?」


「ッ――――!!この、ぶっ殺してやる!」


うわ、怒りの沸点ひく!


もうキレ症じゃん。貴族生まれだからか?そんなに沸点が低いのは。


「あらあら、ボルト様。模擬戦以外での戦いは御法度ですが?」


「チッ…………」


コイツ、こんなにも粋って居るが、俺にもまともに勝ててない。

……せいぜい勝った時は、アイリーンと戦った直後ぐらいか?

そんな時しか俺を倒せない雑魚だな。


「よし、行こうかセラ。それと…………


「……バレてたか」


「当たり前だろ?」


正直言って、ギルファの擬態より、まだまだ粗いからな。


「え!アテネ隠れてたの!?…………分からなかった」


大丈夫、セラも後々、気づけるようになる。


「よし、行こうか!セラ、アテネ!」


「「うん!」」


俺たちが魔物狩りに行こうとしていると……


「ま、まてよセラ!」


「…………なんでしょうか?」


「そんな奴より、俺と遊ばないか?」


…………見て分かるように、ボルトはセラに惚れている。

まぁ、セラはその逆だが。


「いや、結構です」


「…………クソッ!!……帰るぞお前ら!」


「「は、はい!」」


フン、セラと付き合いたいなら、まず俺に対するイジメを辞めたら?


俺がポロッとその事を話すと、セラのボルトに対する殺意が上がっている感じがするんですが?


……まぁいい、まず、俺のステータスを見せるか。



名前 レオン・ドラグノフ 1

種族 聖獣 人間

職業 召喚士9 刀聖2

レベル 1 あと100Exp


HP  2330 (9割低下)884up

MP  5000 (9割低下)1432up

筋力  1950 (9割低下)685up

耐久  2320 (9割低下)674up

魔力  2700 (9割低下)822up

速さ  2000 (9割低下)684up

知力  2250 (9割低下)786up

精神力 8460 (9割低下)2184up



状態異常:■■からの呪い


スキル

召喚|7 2up

投擲|8 2up

剣術|8 2up

刀術|8 1up

拳術|6 2up

体術|6 1up

弓術|4 new

盾術|2 new

四属性魔法|8 1up

無属性魔法|6 2up

聖魔法|9 1up

雷魔法|0 

鑑定|8 

ステータス隠蔽|6 2up

忍耐

残り経験値表示

高速演算|5 3up

思考加速|7 1up

視覚領域拡張|7 2up

感覚領域拡張|7 2up

聴覚領域拡張|4 new

努力|9  後43950レベル

HP自動回復大|5 2up

MP自動回復大|2 5up

暗視|10 Mex

気配隠蔽|6 5up

消臭|8 7up

消音|8 7up

英雄覇気|5 new

四属性耐性大|2 2up

物理耐性大|4 2up

鬼門法|9 3up

鬼化|7 4up

■■■■■■■■


称号

『聖の名を冠するもの』 『叡智ノ王ノ器』『■■■■■■■■■■■』『刀神の加護』『自傷するもの』『忍耐を司る者』『刀聖』



こんなに精神力が高くてもな……なんだよ。精神力8000って。

ステータスダウンが無かったら精神力8万あるんだよ?バケモンだね。低下してるけど。


それと努力のことなんだが……あと、約44000レベル上げなくちゃいけない。いや、無理じゃない?しんどくない?いや、薬品γのおかげでレベルアップに必要な経験値は100ですんでるけど…………


「レオン!早く行こ!」


「あ、ごめんごめん」


俺たちは魔物狩りへ向かった。


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スミマセン!この章はストレスが貯まると思います。でも、この章を抜けたら大丈夫ですので!

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